“紅葉”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
もみじ61.8%
もみぢ17.5%
こうよう15.6%
こうえふ3.3%
もみじば1.4%
もみぢば0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その名さえゆかりもあるというところから、意気もあい、当時の人気作家、花形の青年たちは、毎夜のように、紅葉もみじふすまの照りゆる
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「そうどす。」と判然はっきり云って莞爾にっこりする、まぶたに薄く色が染まって、たぐいなき紅葉もみじの中のおもかげである。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
紅葉もみじした稲葉山いなばやまは、小雨に濡れたり、えたり、折から秋もけた頃だったので、朝夕に見ても見飽かなかった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日本につぽんにはむかしから紅葉もみぢ名所めいしよおほく、また、いたるところに紅葉もみぢることが出來できます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
よう姉樣ねえさま、おねがひ、此拜これ、とて紅葉もみぢはす可憐いぢらしさ、なさけふかき女性によしやう
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
空蝉うつせみなかすてヽおもへば黒染すみぞめそでいろかへるまでもなく、はなもなし紅葉もみぢもなし
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
甲斐かい東端とうたん北武蔵きたむさしとの山境やまざかいにある、御岳神社みたけじんじゃ紅葉こうよう季節きせつにあたって
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紅葉こうようさざなみ思案しあんけんを競う中にも美妙の「情詩人」が一頭いっとうぬきんでて評判となった。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
鼠色ねずみいろしたその羽の色と石の上に買いた盆栽のはぜ紅葉こうようとが如何にあざやかに一面の光沢つやある苔の青さに対照するでしょう。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
十千万堂日録とちまんだうにちろく一月二十五日の記に、紅葉こうえふ諸弟子しよでし芝蘭簿しらんぼの記入を試むくだりあり。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
紅葉こうえふの句いまだ古人霊妙の機を会せざるは、独りその談林調だんりんてうたるが故のみにもあらざるべし。
先生此逆境に立ちて、隻手羅曼ロマン主義の頽瀾たいらんを支へ、孤節こせつ紅葉こうえふ山人の衣鉢を守る。
「鏡花全集」目録開口 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
めさめし時は秋の日西に傾きて丘の紅葉もみじば火のごとくかがやき、松のこずえを吹くともなく吹く風の調しらべは遠き島根に寄せては返す波の音にも似たり。
詩想 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
見渡す限りの山々谷々には黄に紅に色を染めた幾億万葉の紅葉もみじばが錦を織って燃え上がっている。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いたずらに散りやはつらん紅葉もみじばも。まことの色をみる人のなみ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
裾は露、袖は涙に打蕭うちしをれつ、霞める眼に見渡せば、嵯峨野も何時いつしか奧になりて、小倉山をぐらやまの峰の紅葉もみぢば、月にくろみて、釋迦堂の山門、木立こだちの間にあざやかなり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)