“こうよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紅葉35.7%
昂揚15.3%
光耀10.2%
黄葉10.2%
孝養5.1%
光燿4.1%
高陽3.1%
公用2.0%
效用1.0%
向陽1.0%
亢揚1.0%
光揚1.0%
光瑶1.0%
功用1.0%
晃耀1.0%
沆瀁1.0%
浩洋1.0%
潢洋1.0%
皐陶1.0%
窖養1.0%
紅耀1.0%
高邕1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
スポーンと紅葉こうようしげりへおちた梅雪ばいせつのからだは、まりのごとくころがりだして、土とともに、ゴロゴロと熊笹くまざさがけをころがってきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そういう類似の経験をもつ者だけが、相交わって互いに心理を理解し共鳴したうえに、時として詩の興味は昂揚こうようし、感覚が尖鋭化していたのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
紅玉石ルビーか真珠でも一杯に刺繍ぬいとってあるらしく、それが今きらめいて煙々と瓔珞ようらくの虹を放っている光耀こうようさ!
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
しかしこの女が墓の前に延び上がった時は墓よりも落ちついていた。銀杏いちょう黄葉こうようさみしい。ましてけるとあるからなおさみしい。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「とても地獄じごく一定いちじょうすみかぞかし」とか、「親鸞は弟子でし一人も持たずさふらふ」とか、「父母の孝養こうようのためとて、念仏一返にても申したることいまださふらはず」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ところが今、彼のねぼけまなこは、その部屋がこの世ならぬ浄化と光燿こうようのうちに、すぐ前に横たわっているのを見た。
高陽こうようの酒徒、草中に起こる
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さても大岡越前守には三人の公用こうよう人を呼出され今日より天一坊吟味の儀越前が心任こゝろまかせとの台命たいめい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たとひひくやまでもがよくしげつてゐれば、やまのねうちがあつて、かぎりない效用こうようをもちます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
森林しんりん洪水こうずいがいふせぎ、かはみづ不斷ふだんえずながし、水田すいでんをもからさないといふてんで、土地とち安全あんぜんたもつてくれる效用こうようがあることがわかつてたので、以來いらいはじめて森林しんりん保護ほごしてそだてるようになり
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
それは葉が狭長きょうちょうだからである。山地向陽こうようの草中に野生し、オニユリのごとき丹赤色たんせきしょくの花が咲き、暗褐色あんかっしょく斑点はんてんがある。球根は食用によろしい。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
リンドウは向陽こうようの山地、もしくは原野の草間そうかんに多く生ずる宿根草しゅっこんそうで、くきは三〇〜六〇センチメートルばかり、葉はせまくてとが無柄むへいで茎をいだいて対生たいせいし、全辺で葉中ようちゅうに三縦脈じゅうみゃくがあり、元来がんらい緑色なれど
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
続いて石鹸だらけの肉体をおどらせて、ザブンと荒々しく足を踏み入れた職人風の二人。彼等はもう必然的の労働の様に、妙に亢揚こうようした息使いで各々足の先で湯の中を探って廻った。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
軍容、陣気、静、動——すべて、“位”の光揚こうようである。機変も、初謀も、外に“位”がきかなくては行われ得ない。外交でも政治でも、これがものをいう範囲は大きい。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この雲霞が波打っている光瑶こうようはそれだった。一兵の姿もその歓喜の一波だった。馬の汗にかがやき見えるのもその光だった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(七)舜禹しゆんうあひだ(八)岳牧がくぼくみなすすむ。すなはこれ(九)くらゐこころみ、しよくつかさどらしむることすうねん(一〇)功用こうようすでおこり、しかのちまつりごとさづく。
そこは、一望千里という形容もない。晃耀こうようというか陽炎というか、起伏も地平線もみな、閃きのなかに消えている。ただ、天地一帯を覆う、色のない焔の海。
人外魔境:10 地軸二万哩 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
黒い顔! 中には日本に籍があるのかと怪まれるくらい黒いのがいる。——刈り込まざる髯! 棕櫚箒しゅろぼうききぬたで打ったような髯——この気魄きはく這裏しゃり磅礴ほうはくとしてわだかまり沆瀁こうようとしてみなぎっている。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
次に北斎の描きたる題材の範囲の浩洋こうよう複雑なるはひとり泰西人のみならず、厳格なる日本の鑑賞家といへどもまたいささか一驚せざるを得ざるべし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
風にまれてうわそらなる波を起す、軽薄で騒々しいおもむきとは違う。目に見えぬ幾尋いくひろの底を、大陸から大陸まで動いている潢洋こうようたる蒼海そうかいの有様と形容する事が出来る。ただそれほどに活力がないばかりだ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昔、舜帝が天下を治めた時、衆人の中から賢人皐陶こうようを挙げて宰相に任じたら、不仁者がすがたをひそめたのだ。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
故に人の干渉をたのみ人の束縛を受るの人民は、なほ窖養こうようの花、盆栽の樹のその天性の香色を放ち、その天稟てんぴん十分の枝葉を繁茂暢達ちょうたつせしむること能はずして、にわかにこれを見れば美なるが如きも
深山笹みやまざさに夕風がそよいで、ひと足ごとに落日の紅耀こうようがうすれてゆく。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
掛替かけかゆる折滬上こじょう当今とうこんの書家高邕こうようといふ人の書きける小杜しょうと茶煙禅榻さえんぜんとう七絶しちぜつすらすらと読下よみくだしける才識に母上このもの全く世の常の女にあらじと感じたまひてこのたびの婚儀につきては深くその身元のあしよしを
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)