“天稟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんぴん82.8%
てんびん7.5%
てんりん6.5%
うまれつき1.1%
うまれ1.1%
テンピン1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼が死に到るまで、その父母に対してはもとより、その兄妹に対して、きくすべき友愛の深情をたたえたるは、ひとりその天稟てんぴんのみにあらず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
そして茲にこそ氏の作家さくかとして天稟てんびん素質そしつの尊さがあるのでせう。恐らくこの點については各人に異論いろんのない事と思ひます。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
又この男の空想が如何にも豊富で、一種天稟てんりんの威力を持つてゐるので、己の霊はそれに引き入れられるやうであつた。
此の人は誠に天稟うまれつき侠客きょうかくの志がございまして、弱い者を助け、強い者は飽くまでも向うを張りまするので、村方で困る百姓があれば、自分も困る身上みじょうでございますが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
同じ油を売るならば資本もとでをおろして一構えの店を出したき心願、少し偏屈な男ゆえかかる場合に相談相手とするほどの友だちもなく、ちまけて置座会議にのぼして見るほどの気軽の天稟うまれにもあらず
置土産 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
其老女たちすら、郎女の天稟テンピンには、舌を捲きはじめて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)