“銀杏”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いちょう71.2%
いてふ14.1%
ぎんなん12.0%
いちやう1.6%
いちよう0.5%
ぎなん0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“銀杏”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.5%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)0.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
万戸は驚いて介抱したが蘇生しないので、綉褥しとねに包んで家の背後の圃中はたなかにある銀杏いちょうの樹の下へ埋めた。
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
先生と話していた私は、ふと先生がわざわざ注意してくれた銀杏いちょう大樹たいじゅの前におもい浮かべた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しひの木や銀杏いてふの中にあるのは、——夕ぐれ燈籠とうろうに火のともるのは、茶屋天然自笑軒てんねんじせうけん
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
……けさうな古箒ふるばうきも、ると銀杏いてふかんざしをさした細腰さいえう風情ふぜいがある。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小娘は、にわかに顔を紅くし、本をふせてしまった。銀杏ぎんなんのようなつぶらな眼は、いとど大きく、ため息さえついた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
出発点は知らないが、到着点の目じるしは、田疇の中の一むらの森の、その森の中でも、群を抜いて高い銀杏ぎんなんの樹であるらしい。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
北向八幡の境内の蓮池にはまつた時に濡れた着物を干した銀杏いちやうの木であつたり、中寺町のお寺の境内の蝉の色を隠した松の老木であつたり
木の都 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)
診察室の前の大鏡に映る、ひつつめ銀杏いちやうの青白い顏は、日に日に幾らかづつ色を直して行つた。
嘘をつく日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
さくひたる井戸ひとつ、銀杏いちようりたる樹あり、そがうしろに人の家の土塀どべいあり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
涙ぐみてたたずむ時、ふと見る銀杏いちようの木のくらき夜の空に、おおいなるまるき影して茂れる下に、女の後姿うしろすがたありてわがまなこさえぎりたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「ああ。目出た目出たの櫛田の銀杏ぎなん、枝も栄ゆれあ葉も茂る……と……。ああ。これで何もかも取戻いた。ああ清々した」