“蕗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふき97.0%
ぶき2.0%
フキ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし胴のふとり方の可憐かれんで、貴重品の感じがするところは、たとえばふきとうといったような、草の芽株に属するたちの品かともおもえる。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
昼過ひるすぎからすこ生温なまあたゝかかぜやゝさわいで、よこになつててゐると、何処どこかのにはさくらが、霏々ひら/\つて、手洗鉢てあらひばちまはりの、つはぶきうへまでつてる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
フキ谷の河原伝いに、大きな蕗や香り高い独活を手がかりにして、今まで脚下の岩や梢越しに、恐ろしい飛瀑、急湍、深淵など、その片鱗をうかがってきた、祖母谷の谷底へと、ようやく下り立つ。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)