“手洗鉢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうずばち61.5%
てあらいばち11.5%
てうづばち11.5%
てあらひばち7.7%
てうずばち3.8%
みたらし3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うめ手洗鉢ちょうずばちじゃあるまいし、乃公を叩いたって森川さんが帰って来るものか。けれども此は一のかなしき過失に外ならない。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
が、私はよく勝手を知っていたので、庭の目隠しの下から手を差し込んで木戸きどかぎを外し、便所の手洗鉢てあらいばちわきから家の中に這入はいった。
「お母の三味線はね、何時でも梅が枝の手洗鉢てうづばち、叩いてお金が出るならばを年ぢゆう、くり返してうたはすつた。」
(旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
昼過ひるすぎからすこ生温なまあたゝかかぜやゝさわいで、よこになつててゐると、何処どこかのにはさくらが、霏々ひら/\つて、手洗鉢てあらひばちまはりの、つはぶきうへまでつてる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
お内儀さんは手洗鉢てうずばちの上にブラ下がつて死んで居たさうで、大きな聲を立てられたので、家中の者が飛んで參りました
スーとからかさをすぼめて、手洗鉢みたらしへ寄った時は、衣服きものの色が、美しくたたえた水に映るか、とこの欄干からはるかな心に見て取られた。……折からその道筋には、くだんの女ただ一人で。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)