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『命』
ふりがな文庫
『
命
(
いのち
)
』
お咲は庖丁をとぎ、淺吉は屋根の上をつたひながら揷し茅を施してゐる。 一萬戸ある金岩の町は、火見櫓をまんなかに抱いて、吼える日本海のぎりぎりまで町裾を捌いてゐる。春寒い曇天はきたない瓶の色をして、硬くるしい息窒るいやな景色である。町はづれの松 …
著者
室生犀星
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「改造 第35巻第3号」改造社、1954(昭和29)年3月1日
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約29分(500文字/分)
朗読目安時間
約48分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
病
(
わづ
)
大
(
で
)
商人
(
あきなひにん
)
母
(
かか
)
父
(
とと
)
吐
(
こ
)
承
(
うけたまは
)
牛
(
ぎう
)
痙
(
ひき
)
面
(
つら
)
寒
(
かん
)
膽
(
たん
)
生
(
い
)
母子
(
おやこ
)
聾
(
つんぼ
)
桝
(
ます
)
呟
(
つぶや
)