“霏々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひひ88.5%
ひゝ4.9%
ちら/\3.3%
ひら/\1.6%
ヒヒ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まえの夜から降りだしたのが明け方には二尺あまりも積り、なおもあらあらしい風とともに乾いた粉雪が霏々ひひと降りしきっていた。
日本婦道記:おもかげ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
かの長生殿裡ちやうせいでんり日月じつげつのおそきところ、ともに𢌞風くわいふうきよくしやうするにあたりてや、庭前ていぜんさつかぜおこり、はなひら/\とひるがへること、あたか霏々ひゝとしてゆきるがごとくなりしとぞ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
マア金貸かねかしでもしてるか、と想像さうざういたされますうち丁度ちやうど明治三年の十一月の十五日、霏々ちら/\日暮ひぐれから降出ふりだしてました雪が、追々おひ/\つもりまして
昼過ひるすぎからすこ生温なまあたゝかかぜやゝさわいで、よこになつててゐると、何処どこかのにはさくらが、霏々ひら/\つて、手洗鉢てあらひばちまはりの、つはぶきうへまでつてる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
安定ノ三郡ヲ攻取セメトリ、ソノ威、遠近ヲナビカセ、大軍スデニ祁山キザンニ出デ、渭水イスイノ西ニ陣取リケレバ、諸方ノ早馬洛陽ラクヨウヘ急ヲ告ゲルコト、霏々ヒヒ雪ノ飛ブガ如シ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)