“ひゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
狒々30.8%
猅々23.1%
霏々23.1%
15.4%
比々7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おゝ、ふねいたは貴様きさまだな。それろ、それろ。うぬ魔物まもの山猫やまねこか、狒々ひゝか、きつねか、なんだ! 悪魔あくま女房にようばううばつたやつ。せめて、おれに、正体しやうたいせてくれ。一生いつしやう思出おもひでだ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「嫁に欲しいと言つたつて、あれぢや人身御供ひとみごくう同樣で、まだしも岩見重太郎に退治される猅々ひゝの方がしでさ」
銭形平次捕物控:180 罠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
これらのをなほ多くあつめ文をそへさせ私筆にてれい絵本ゑほんとなし候はゞ、其しよ雪の霏々ひゝたるがごとく諸国しよこくふらさん事筆下ひつかりといはれたる書翰しよかん、今猶牧之ぼくし書笈しよきふにをさめあり。
銀白の毛はゆたかなれどマントひゝ尻の赤禿包むすべなし
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
迷宮のうちにあつて「美」の所在を争ひ、右に走り左に馳せ、東に疲れ西につかるゝ者、比々ひゝ皆な是なり。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)