“図”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
はか66.1%
21.8%
9.8%
1.7%
かゝは0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
都に出た田舎びとが京の六角堂の鬼瓦をしげしげと眺めて、はからずも国もとに措いて来た女房を思い出し、落涙するという筋である。
銷夏漫筆 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
おのが恋を捨てても! と一に決して、さてこそあの、裏で手を合わせて表に毒づくあいそづかし……お艶も江戸の女であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
此書このしよ全部ぜんぶ六巻、牧之老人ぼくしらうじんねふりかる漫筆まんひつあづさまたざるの稿本かうほんなり。ゆゑ走墨乱写そうぼくらんしやし、また艸画さうぐわなり。老人らうじんしめして校訂かうていふ。
一夜、「鳳鳥ほうちょう至らず。河、を出さず。んぬるかな。」と独言に孔子がつぶやくのを聞いた時、子路は思わずなみだあふれて来るのを禁じ得なかった。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
今のお歌のもとごとを申しあげませう。此はお聞き知りにならぬ昔語りで御座る。だが、姫様にも深いかゝはりのあることえ。心を静めてお聴きにならねばなりませぬ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)