“はか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハカ
語句割合
果敢17.1%
13.8%
11.6%
10.3%
9.4%
7.8%
5.0%
3.9%
3.2%
3.0%
(他:167)14.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四角なかに、円い蟹、「生きて居る間のおの/\のなり」を果敢はかなく浪の来ぬ間のすなあとつけたまでだ。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
何処の浦辺からともなく波に漂うて打上がった木片板片の過去の歴史は波の彼方に葬られて、ここに果敢はかない末を見せている。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
仲間とはかって彼女の居る宏壮な別荘を調査し、魔の爪を磨いていたのを、東京から尾行して来た刑事が引っ捕えたのだという。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
彼が日本人に信ぜられたるその信用しんようを利用して利をはかるに抜目ぬけめなかりしはおよそこのたぐいなり。
三列に坐っている弟子たちの中から、寅之助だけ直立した。彼の友達や後輩たちは、忠明の心をはかりかねて、しんとしていた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、なってしまって、かなり根気よく機をはかっていたが、一昨夜のような失敗に帰してしまったわけだというのであった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太郎左衛門は時刻をはかって寝床を抜け、宵に調べてあった刀架かたなかけの刀を腰にして、そっと女客のへやへ往った。
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それがはからずも、ある犯罪事件の犯人を確定する手掛りになるという話で、指紋鑑識などほとんど考えられていなかった時代の
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
すなわち法治国ほうちこくにおいては法を破らぬ範囲内において、自己の利益を最もよくはかるものが勝利者となるに至った。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
私のはつしと打ち込んだ熊手が、はからず向ひ合つた人の熊手の長柄に喰ひ込んだ途端、きやアと驚きの叫び声があがつた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
奇異なる二重の天秤のさらの上に、見えざる「影」の犯した悪行と、未行はれずして止んだ善行とをはかつてゐるのである。
と、道謙の口吻くちうらは、なお尊氏の文事の素養をいくぶんうたぐって、それをはかるような容子でないことでもなかった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元來がんらいはか周圍しゆういに、ひとつはつちくづれないように、もうひとつはかざりのために
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
さて埴輪はにわ筒形つゝがたのものは、はかをかのまはり、ときにはほり外側そとがは土手どてにも
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
かりに適したところであるとしても、それをみんなにはからないで、文庫だけを先に運んでしまうのはどういうものだろうか。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
とはいえ、このことは、誰にもはからず、黙ってでもと、母子の思案は、とうに去年の秋から、きまっていたものではある。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
気が狂うほどの緊張を幸いに受けずとすんだ余には、彼の恐ろしさ嬉しさの程度をはかり得ぬと云う方がむしろ適当かも知れぬ。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「千年の桑かの。川の底もはかられぬ。あかりも暗いわ、かわうそも出ようず。ちとりさっしゃるがい。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
木曾川で数日川止めに遭ったほか、概して道中の日和はよかった。ただし護送輿ごしの足なみ。いやでも道ははかどらない。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「旦那え、この雪ぢや明日あすの路は、とてもはかが参りやせんから、今日の中に八王子までのして置かうぢやござりやせんか。」
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何となしに起るはかない気鬱きうつと、下腹に感ずる鈍い疼痛とうつうとがやむを得ずその決心に到らしめたのである。
父の死 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
で解剖される人に向ツて、格別はかないと思ふやうなことも無ければ、死の不幸を悲しむといふやうなことも無かツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
まして己以外の人間の、利害のちまたに、損失の塵除ちりよけかぶる、つらの厚さは、容易にははかられぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
数間の地を測るには尺度にて足るべし、天下の大をはかるには、人造の尺度果して何の用をかせむ。
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
彼等は女子の力が『はかるべからざる』価値の創造せらるゝ領域にありて最大なるものであることを学ばなければならない。
恋愛と道徳 (新字旧仮名) / エレン・ケイ(著)
『数へるのではない。』とポオル叔父さんは答へました。『目方をはかるんだよ。その方が早いからね。其の目方から数を推定するのだ。』
と厳然としてげければ、王は大きに驚きおそれ、群臣と共にこうべをあつめて答弁こたえをなさんとはかれども
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
子遠もしく同志とはかり内外志をかなえ、この事をして少しく端緒あらしめば、吾の志とする所もまた荒せずというべし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
べてはるいかへと流石さすがはゝこゝろはかりかね、かほをのぞいて猶豫ゆうよするに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なお未決ながら公判開廷の期の近づきしままに、護送の便宜上客分きゃくぶんとしてかくは取りはからわれしなりけり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
はからざりき、かずに/\とつゞけるのをいて、ひらけば向島むかうじまなり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
世に埋木うもれぎの花咲く事もなかりし我れ、はからずも御恩の萬一を報ゆるの機會に遇ひしこそ、息ある内の面目なれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
セネカ若しおのが所見の根則を守りつゝも、詩を作りて快樂を寫さむとしたらましかば、そのはかなきさまいかなるべき。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
「こんな風に、時々、諸方を歩いて、写しを取って来ては、書いておりますので、なかなかはかがゆきません」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我々は自分に考えて居る事しか世間の人の心中をはかる事は出来んが、実に面白いものだという感覚が起りました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
厨子王は姉の心をはかりかねて、寂しいような、悲しいような思いに胸が一ぱいになっている。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは古今幾多の伝記を読んであきたらざるものがあつた故に、ひそかに発起する所があつて、自らはからずしてこれに著手した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
私はみずからはからずして氏の思想の哲学的価値に関して、是非の判断を下そうとするのではない。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
重量約一匁とか長さ約一寸といえば通例はかり方はかり方の粗雑な事を意味する。
方則について (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
畳の上ではそれほどでもないが、廊下のような板敷きへかかると船の傾きを踏み試めすような蛙股の癖が出て、踏み締め、踏み締め、身体の平定をはかって行くからである。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
親仁が水でもはかしたせいか、船へ上げられた時よりは髪がひっつぶれて、今もびっしょりであわれである、昨夜ゆうべはこの雫の垂るる下で
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
花「なに云わなけりゃア脊骨をどやして飯をはかせても云わせるぞ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
孫権は、黙然と首を垂れていた。父母のはかにぬかずく以外には、まだ他人へ膝をかがめたことを知らない孫権である。——孔明はじっとその態を見つめていた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また夏の六月には、魏王曹丕そうひの巡遊が実現された。亡父曹操の郷里、はい譙県しょうけんを訪れて、先祖のはかを祭らんと沙汰し、供には文武の百官を伴い、護衛には精兵三十万を従えた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忙々促々として眼前の事に営々たるもの、悠々いう/\綽々しやく/\として千載の事をはかるもの、同じく之れ大暮の同寝どうしん
富嶽の詩神を思ふ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
燕王ことばれんことをはかり、うわべしりぞけて通州つうしゅうに至らしめ、舟路しゅうろひそかに召してていに入る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此所を推せば其所に襞襀ひずみが出る、彼点あすこを立てれば此点こゝに無理があると、まあ我の智慧分別ありたけ尽して我の為ばかりはかるでは無く云ふたことを
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
そこで軍氣を考へ、察し、其の甲兵を見ずして、既に其の意氣、即ち軍陣の内質本體の如何なるものなるかを知り、而して我と彼とを比較して勝敗利鈍の數をはからうとするところから其の術を生じたのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
はかることありとて彼等を招き、かくしてフォカーラの風のためなる誓ひも祈りも彼等に用なきにいたらしむべし 八八—九〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今この夏、またこの書を稿し、来たりて余にはかるに刊行のことをもってす。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
勘次かんじ追憶つゐおくへなくなつてはおしな墓塋はかいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
久しく物置——子供の遊び場にしておいたので、塵埃ちりが山のように積っていたが、ほうきをかけ雑巾ぞうきんをかけ、雨のしみの附いた破れた障子をり更えると、こうも変るものかと思われるほど明るくなって、裏の酒井の墓塋はかの大樹の繁茂しげりが心地よき空翠みどりをその一室にみなぎらした。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
「な、なに。御先祖の墓所はかへ行って割腹するつもりだと。いや、そのようなこと、わしの量見ひとつではゆるせぬ。——」迷いのうちにも、主殿は
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、寺の住持には告げて、やがて、三名は、大岡家代々の墓所はかへ行った。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
凡ての上にうち湿しめる「東京の青白き墳墓はか
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
私の両親ふたおやの墓は、ついこの右の方のおか松蔭まつかげにあるんだが、そこへ参詣おまいりをして、墳墓はかの土に、かおりい、すみれの花が咲いていたから、東京へ持って帰ろうと思って、三本みもとばかりんで、こぼれ松葉と一所に紙入の中へ入れて。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きつい猿股のようなものがはかされたと思うと、次には胸のところからかかとのところへ届くほどのサラサラした長い布で巻かれた。
鍵から抜け出した女 (新字新仮名) / 海野十三(著)
私は何んともいえず気のかない即ち大阪語でいえばもっさりとした、しかも上等のきものを着せられ、畳表たたみおもての下駄をはかされるのだ。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
華尾先生もこのお仲間で身分のある家から女房をもらつて其縁に頼つて敢果はかない出世をしやうといふのが生涯の大望だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
いつも敢果はかない
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)