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料
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はか
ふりがな文庫
“
料
(
はか
)” の例文
主人の君も我を愛し給ふ。この愛は、
曩
(
さき
)
に
料
(
はか
)
らずも我母上を、おのが車の
轍
(
わだち
)
にかけしことありと知りてより、愈〻深くなりまさりぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
神戸から同船して来た津田の店を
訪
(
と
)
うて
料
(
はか
)
らず
馬来街
(
マレイ・ストリイト
)
の
遊女街
(
いうぢよまち
)
に出た。同じ様な公娼の街は四箇所あるが
之
(
これ
)
が第一に
盛
(
さかん
)
だと津田が語つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
気が狂うほどの緊張を幸いに受けずとすんだ余には、彼の恐ろしさ嬉しさの程度を
料
(
はか
)
り得ぬと云う方がむしろ適当かも知れぬ。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
料理はもともと
理
(
ことわり
)
を
料
(
はか
)
ると書く通り、
美味
(
うま
)
い
不味
(
まず
)
いを
云々
(
うんぬん
)
するなら、美味の理について、もっと深く心致さねばなるまい。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
その時己の目の前に
料
(
はか
)
らずもヱネチアが浮かんだ。幾条かの運河が縦横に流れ、美しい天が晴れ渡つてゐる。そこには宮殿があり、鐘楼がある。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
▼ もっと見る
この悪習慣が一流の学者にまで浸潤し、どれ程世人を誤っていて事体を複雑に導いているか実に
料
(
はか
)
り知るべからずである。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
何ぞ
料
(
はか
)
らむ、数週の後に朽木氏の訃音が至つた。朽木氏は
生前
(
しやうぜん
)
にわたくしの答書を読んだ。そして遺言して友人をしてわたくしに書を寄せしめた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
或
(
あるい
)
は長生するやも
料
(
はか
)
られざれども、また今直ちに何事か起り来るありて、
俄
(
にわ
)
かに死するやも料られざるにはあらずや。
一夜のうれい
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
いま、
其
(
そ
)
の
奥殿
(
おくでん
)
に
到
(
いた
)
らずとも、
真情
(
まごゝろ
)
は
通
(
つう
)
じよう。
湖神
(
こしん
)
のうけ
給
(
たま
)
ふと
否
(
いな
)
とを
料
(
はか
)
らず、
私
(
わたし
)
は
階
(
きざはし
)
に、かしは
手
(
で
)
を
打
(
う
)
つた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
愚なる我の思ひ
料
(
はか
)
らん由もなければ少しも心に懸けざりしが、扨は斯からん後の今の事を仰せ置かれしよ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
時の
緩急
(
かんきゅう
)
を
料
(
はか
)
らず、事の難易を問わず、理想を直ちに実行せんとするは、急進家なり、
而
(
しこう
)
して革命家なるものは、それ急進家中の最急進家にあらずして何ぞや。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
ここらはちょっと面白い交際であったのだが、
料
(
はか
)
らずまた職務上でも坐席を並ぶることになったのだ。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
かくては我身の上の今宵
如何
(
いか
)
に成りなんをも
料
(
はか
)
られざるをと、無常の愁は
頻
(
しきり
)
に
腸
(
はらわた
)
に
沁
(
し
)
むなりけり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「否、否。疾風の計、迅雷の天撃。いにしえの孫呉にも勝るものである。兵は機を尊ぶ。以後、事の急なる時は、朕に告ぐるまでもない。よろしく
卿
(
けい
)
の一存において
料
(
はか
)
れ」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ソコで私は今度中津に
帰
(
かえっ
)
ても宗太郎をば
乳臭
(
にゅうしゅう
)
の小児と思い、相替らず
宗
(
そう
)
さん/\で待遇して居た処が、何ぞ
料
(
はか
)
らん、この宗さんが胸に一物、恐ろしい事をたくらんで居て
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
虎頭
(
ことう
)
を
料
(
はか
)
り
虎鬚
(
こしゅ
)
を編む。固より禍を受くるを知る。言此に止まる。伏して乞う之を
鑑
(
かんがみ
)
よ。
令狐生冥夢録
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
風俗が正しく見えるようでなければ
病者
(
びょうしゃ
)
が信じません、随って薬も
自
(
おのず
)
から利かんような事になるですが、医者は頓知頓才と云って
先
(
ま
)
ず其の薬より病人の気を
料
(
はか
)
る処が第一と心得ますな
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
但
(
た
)
だ予は、予が今日の分として、この実験の意義、価値の
幾許
(
いくばく
)
なるかを
料
(
はか
)
り知る
能
(
あた
)
はざるのみ。真理の躰察、
豈
(
あに
)
容易ならんや。予は唯だ
所謂
(
いはゆる
)
「悟後の修行」に一念向上するあらんのみ。
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
例の
沈黙
(
むっつり
)
と云れる調子を以て、きれ/″\と
怪
(
あやし
)
い挨拶を施し、別れてこちらへ来懸ったが、序にと二階を下て用達に行くと、手を洗う後ろに立て居たのは、
料
(
はか
)
らざりき歌ちゃんすなわち小歌で
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
それから全くの浪人となって
旦
(
あした
)
に暮を
料
(
はか
)
らずという体だったが、奇態に記憶のよい男で、見る見る会話が
巧
(
うま
)
くなり、古道具屋の
賽取
(
さいと
)
りしてどうやらこうやら
糊口
(
ここう
)
し得たところが生来の
疳癪
(
かんしゃく
)
持ちで
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「竹渓書院竹渓傍。又値新年此挙觴。魏闕只言聊玩世。并州豈料竟為郷。官情一片春氷薄。旅思千重烟柳長。江戸東風三十度。空吹愁夢到南張。」〔竹渓書院竹渓ノ
傍
(
ほと
)
リ/又新年ニ
値
(
あ
)
ヒテ此ニ觴ヲ挙グ/魏闕只言フ聊カ世ヲ玩ブト/并州豈
料
(
はか
)
ランヤ竟ニ郷ト
為
(
な
)
ルヲ
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
然るに
料
(
はか
)
らずも物語は物語を生んで、斷えむと欲しては又續き、
此
(
こゝ
)
に金澤氏に説き及ぼさざることを得ざるに至つた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
忙しいのはよいが、生活のためにこの物資を得る仕事で私の本来の研究がどの位妨げられているか
料
(
はか
)
り知られぬ、その点は平素非常に遺憾に思っている。
牧野富太郎自叙伝:01 第一部 牧野富太郎自叙伝
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
僕は
老人
(
らうじん
)
に導かれて千八百八十八年に
巴里
(
パリイ
)
で
歿
(
な
)
くなつた全権大使ナホノブ、サメジマ君の墓を
料
(
はか
)
らずも一
拝
(
ぱい
)
した。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
元来「料理」とは、理を
料
(
はか
)
るということなのだ。「ものの道理を料る」意であって、
割烹
(
かっぽう
)
を指すのではない。
料理の秘訣
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
病は
瘥
(
い
)
えぬれども、聲潰れたれば、身を助くべき藝もあらず、貧しきが上に貧しき
境界
(
きやうがい
)
に陷いり、空しく七年の月日を過して、
料
(
はか
)
らずも君にめぐりあひ候ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
されど今
憖
(
なまじい
)
に鷲の首などと
謂
(
い
)
う時は、かの恐しき魔法使の整え来ぬとも
料
(
はか
)
り難く因りて
婆々
(
ばば
)
が思案には
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
岡は
夜
(
よ
)
を
掠
(
から
)
めて本郷から起る。高き台を
朧
(
おぼろ
)
に浮かして幅十町を東へなだれる
下
(
お
)
り
口
(
くち
)
は、根津に、
弥生
(
やよい
)
に、切り通しに、驚ろかんとするものを
枡
(
ます
)
で
料
(
はか
)
って
下谷
(
したや
)
へ通す。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
否
(
いな
)
とよ時頼、
朝
(
あした
)
の露よりも猶ほ
空
(
あだ
)
なる人の身の、
何時
(
いつ
)
消えんも測り難し。我れ斯くてだに在らんにはと思ふ
間
(
ひま
)
さへ中々に定かならざるに、いかで年月の後の事を思ひ
料
(
はか
)
らんや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
吾人は『三国志』を読み死せる孔明生ける仲達を奔らするの一節に至り、ひそかにその奇談に驚きたり。しかるに今や
料
(
はか
)
らざりき吾人が眼前においてまたこのことあるを見んとは。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
驚きに驚かされし静緒は何事とも
弁
(
わきま
)
へねど、
推
(
すい
)
すべきほどには推して、事の秘密なるを思へば、
賓
(
まらうど
)
の顔色のさしも常ならず変りて
可悩
(
なやま
)
しげなるを、問出でんも
可
(
よし
)
や
否
(
あし
)
やを
料
(
はか
)
りかねて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「
料
(
はか
)
らざりき、今日、かくの如きことあらんとは」
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何ぞ
料
(
はか
)
らむ、京水自筆の巻物に拠るに、直温の過去帖には一の虚構だになくして、其他の文書は皆虚構であらうとは。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「千年の桑かの。川の底も
料
(
はか
)
られぬ。
燈
(
あかり
)
も暗いわ、
獺
(
かわうそ
)
も出ようず。ちと
懲
(
こ
)
りさっしゃるが
可
(
い
)
い。」
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
我は寺に往きて聖母の前に
叩頭
(
ぬかづ
)
き、いかで我に己に克つ力を授け給はれと祈りて、さて頭を擧げしに、何ぞ
料
(
はか
)
らむ聖母の
面
(
おもて
)
は姫の面となりて我を悦ばせ又我を苦めむとは。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
かの
曾槃
(
そうはん
)
の著である『国史草木昆虫攷』の書物がある事を思い出し、早速これを書架より抽き出して
繙閲
(
はんえつ
)
して見たところ、
料
(
はか
)
らずもその巻の八に左の記事のあるのを見出した。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
斯くならん末を思ひ
料
(
はか
)
らせ給ひたればこそ、故内府殿の扨こそ我に仰せ置かれしなれ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
料理とは食というものの
理
(
ことわり
)
を
料
(
はか
)
るという文字を書きますが、そこに深い意味があるように思います。ですから、合理的でなくてはなりません。ものの道理に合わないことではいけません。
日本料理の基礎観念
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
こゝは
英雄
(
えいゆう
)
の
心事
(
しんじ
)
料
(
はか
)
るべからずであるが、
打
(
ぶち
)
まけられる
湯
(
ゆ
)
の
方
(
はう
)
では、
何
(
なん
)
の
斟酌
(
しんしやく
)
もあるのでないから、
倒
(
さかしま
)
に
湯瀧
(
ゆだき
)
三千丈
(
さんぜんぢやう
)
で、
流場
(
ながしば
)
一面
(
いちめん
)
の
土砂降
(
どしやぶり
)
、
板
(
いた
)
から、ばちや/\と
溌
(
はね
)
が
飛
(
と
)
ぶ。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「誰知当此夜。身在此山中。想君亦尋花。歩月墨水東。月自照両処。花香不相通。恰如心相思。遊迹不可同。」何ぞ
料
(
はか
)
らむ、これは花亭が書を
上
(
たてまつ
)
つて職を罷めた三月であつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
料理とは
理
(
ことわり
)
を
料
(
はか
)
ること
日本料理の基礎観念
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「
彼奴
(
かやつ
)
は
神通広大
(
じんずうこうだい
)
なる魔法使にて候えば、何を
仕出
(
しい
)
ださむも
料
(
はか
)
り
難
(
がた
)
し。さりとて鼻に従いたまえと
私
(
わたくし
)
申上げはなさねども、よき御分別もおわさぬか。」と熱心に云えば
冷
(
ひやや
)
かに
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は
料
(
はか
)
らぬ深き
歎
(
なげ
)
きにあいて、前後を顧みるいとまなく、ここに立ちて泣くにや。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
おお! 事ある時は、それから母屋へ
遁
(
に
)
げよ、という、
一条
(
ひとすじ
)
の活路なのかも
料
(
はか
)
られん。……
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は
料
(
はか
)
らぬ深き歎きに遭ひて、前後を顧みる遑なく、こゝに立ちて泣くにや。
舞姫
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
毛色のかわった犬
一疋
(
いっぴき
)
、
匂
(
におい
)
の高い総菜にも、見る目、
齅
(
か
)
ぐ鼻の狭い土地がら、
俤
(
おもかげ
)
を夢に見て、山へ百合の花折りに
飄然
(
ひょうぜん
)
として出かけられたかも
料
(
はか
)
られぬを、狭島の夫人、夜半より
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は
料
(
はか
)
らぬ深き歎きに
遭
(
あ
)
ひて、前後を顧みる
遑
(
いとま
)
なく、こゝに立ちて泣くにや。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
何ぞ
料
(
はか
)
らん、成善は医者と
看做
(
みな
)
されて降等に逢い、三十俵の禄を受くることとなり、あまつさえ士籍の
外
(
ほか
)
にありなどとさえいわれたのである。成善は抗告を試みたが、何の功をも奏せなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
肋膜炎
(
ろくまくえん
)
を病んだ挙句が、保養にとて来ていたが、
可恐
(
おそろし
)
く
身体
(
からだ
)
を気にして、自分で病理学まで研究して、0,などと調合する、
朝夕
(
ちょうせき
)
検温気で度を
料
(
はか
)
る、三度の食事も
度量衡
(
はかり
)
で食べるのが、秋の暮方
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その心にわかに
料
(
はか
)
りかねたる、胸はまた
轟
(
とどろ
)
きぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“料”の意味
《名詞》
(りょう) (古、または接辞)代金。代価。
(りょう) (古、または接辞)用にあてるもの。使用に供する材料。
(りょう) (古)物事を判断する根拠。理由。
(りょう) (古)目的。ため。
(出典:Wiktionary)
料
常用漢字
小4
部首:⽃
10画
“料”を含む語句
料理
材料
料理屋
料理人
料理店
料理番
肥料
飼料
料亭
香料
燃料
無料
食料
御料理
御料
塗料
顔料
料簡方
西洋料理店
西洋料理
...