“階”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きざはし45.9%
かい36.0%
はし4.1%
はしご4.1%
がい2.9%
だん1.2%
きぎはし1.2%
きだ1.2%
きざ0.6%
きざは0.6%
さぎはし0.6%
だん/\0.6%
カイ0.6%
フロア0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう一度夜のやうな空を飛んで、森羅殿の前へ帰つて来ると、さつきの通り杜子春をきざはしの下に引き据ゑながら、御殿の上の閻魔大王に
杜子春 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
近所きんじょいえの二かいまどから、光子みつこさんのこえこえていた。そのませた、小娘こむすめらしいこえは、春先はるさきまち空気くうきたかひびけてこえていた。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
やがて退まかり立ちて、ここの御社のはしの下の狛犬も狼の形をなせるを見、酒倉の小さからぬを見などして例のところに帰り、朝食あさげをすます。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
廊下をさかいとして一つ屋根の下が二階と三階とに建て分けて有るのだ、廊下を奥へ突き当たって左へ曲った所に余り高くないはしごが有って三階へ登る様に成って居る。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
あれは子ープルスのいへの三がいからへるエリノしまにそのまんまですこと此方こなたのはあたま禿げた老爺おぢいさんがさかなつてかたちによくますねえ。
さしわたし三間ばかりにめぐらしたる高さ六七尺のまろき壇を雪にて作り、これに二処ふたところの上りだんを作る、これも雪にてする、里俗りぞくよんしろといふ。
汝の聞かんと欲するは、この淑女がかく長ききぎはしをば汝に昇るをえしめし處なる高き園の中に神の我を置給ひしは幾年前いくとせさきなりしやといふ事 一〇九—一一一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そのいと低ききださへかく大いなる光を己が中に集むるに、花片はなびら果るところにてはこの薔薇の廣さいかばかりぞや 一一五—一一七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
稲の穂の千田ちたきざをなし靡く時唯ならぬかな姥捨の秋
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
きれいに掃き清められたきざはしの下にうずくまって
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
本堂は桐紋きりもんの幕に囲まれていた。それも、廻廊も、さぎはしも、梅雨湿じめりで水気を含んでいないものはない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此内に宮めかす所を作り、まへにだん/\をまうけ宮の内に神の御体みすがたとも見ゆるやうにつくりすゑ、これを天神さまとしようし(ゑびす大こくなどもつくる)むしろなどしきつめ物をべき所をも作る。
カイニ映ズ 碧草ヘキソウオノズカ春色シュンショク
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おなじフロアのほかの部屋も、三階も、下宿の看板を掲げて人さえ見ると来てもらいたがっているくせに、どういうものかがらきにあいているんだから、曲者くせものがそとから這入ったんでない以上