はしご)” の例文
廊下をさかいとして一つ屋根の下が二階と三階とに建て分けて有るのだ、廊下を奥へ突き当たって左へ曲った所に余り高くないはしごが有って三階へ登る様に成って居る。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
門者に秘書官相沢が室の番号を問ひて、久しく踏み慣れぬ大理石のはしごを登り、中央の柱に「プリユツシユ」を被へる「ゾフア」を据ゑつけ、正面には鏡を立てたる前房に入りぬ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
長谷川与次ともつぐが、織田九郎次へいって、廻廊からはしごを降りかけた。そのときである。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とき」のはしごのあがりおり、小股こまたきざおとなひは
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
「天へはしごをかけて昇っていくの。」
偸桃 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
目科も此上問うの益なきを見て取りしかたっ推問おしとわんともせず、是にて藻西太郎を残し余と共に牢を出で、はしごを下りて再び鉄の門を抜け、廊下を潜り庭をよぎり、余も彼れも
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「時」のはしごのあがりおり、小股こまたきざおとなひは
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)