“界”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかい48.2%
さかひ23.5%
かい8.2%
がい8.2%
4.7%
くに1.2%
ぐわい1.2%
さか1.2%
ざかい1.2%
ざかひ1.2%
1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
阮もみずからそれを誇って、この理をもってすときは、世に幽と明と二つのさかいがあるように伝えるのは誤りであると唱えていた。
けれども赤彦君は、このごろ眠りと醒覚せいかくとのさかひで時々錯覚することがあつた。ゆうべあたりも、『おれのひざに今誰か乗つてゐなかつたか』
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
とう時、わたしの一家は長さきんでゐた。その長さきには、下岡蓮杖おうならんで、日本寫しんかい元祖ぐわんそである上野彦馬おうが同じくんでゐた。
遮莫さもあれおれにしたところで、いとおしいもの可愛かわゆいものを残らず振棄てて、山超え川越えて三百里を此様こんなバルガリヤ三がいへ来て、餓えて、こごえて
ねむりのより歸れるみちすがらに
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
最後の䬻別はなむけそちに進ぜる! 『現世において安心を得、後世成仏じょうぶつせんと思わば、神のくにに属しまつる御一方おんひとかたより、許すとの一言承われ!』
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ぐわい獨尊どくそんあふがれたま
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
小石だもはらひし三五福田ふくでんながら、さすがにここは寺院遠く、三六陀羅尼だらに三七鈴錫れいしやくこゑも聞えず。立は三八雲をしのぎてみさび、三九道にさかふ水の音ほそぼそとみわたりて物がなしき。
さて矢立峠やたてとうげを踰え、四十八川を渡って、弘前へは往くのである。矢立峠の分水線が佐竹、津軽両家の領地ざかいである。そこを少しくだると、碇関いかりがせきという関があって番人が置いてある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
秀郷、貞盛、為憲は兵を三手みてに分つて巧みに包囲した。玄明等大敗して、下野下総ざかひより退いた。勝に乗じて秀郷の兵は未申ひつじさるばかりに川口村に襲ひかゝつた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
シタに来てからは、死を自在に扱ふ彼であつた。智慧と幸運とは其死によつて得た力に光りを添へる事になつて来る。焼津野の談は、やまとたけるの上にも、復活の信仰のやどつて居ることを見せる。
万葉びとの生活 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)