“ヨ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:
語句割合
9.6%
8.4%
8.4%
7.2%
7.2%
3.6%
3.6%
3.6%
3.6%
2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
2.4%
寿2.4%
2.4%
2.4%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
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1.2%
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(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんな小な事件が起つて、注意を促してすら、そこに、曾てウルハしい福田と、寺の創められたを、思ひ出す者もなかつた程、それは/\、微かな遠い昔であつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ソレ人間ニンゲン浮生フジヤウナルサウヲツラツラクワンズルニ、オホヨソハカナキモノハ、コノチユウジユウマボロシノゴトクナル一期イチゴナリ、——てれくさくて讀まれるものか。べつなのを讀みませう。
陰火 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
ねこ、(中略)人家ジンカチヒサキケモノヒトトコロナリ。温柔ヲンジウニシテヤスク、マタネズミトラフレバフ。シカレドモ竊盗セツタウセイアリ。カタチトラ二尺ニシヤクラズ。(下略げりやく
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
もつのるあらしのとよみ、ほと/\にすべなき山に、三日すぎゆく
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
「とし」と言ふ語が、米穀物の義から出て、年を表すことになつたと見る方が正しいと同じく、此と同義語の「よ」が、など言ふ義を分化したものと見られる。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
莖を折つては、纎維を引き出し、其片糸を幾筋も合せては、絲にる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
氏人ウヂビトたちをびつどへて、弓場ユバに精勵させ、棒術ホコユケ・大刀かきに出精シユツセイさせよう、と謂つたことを空想して居る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
後代の人々の考へに能はぬ事は、神が忽然幽界かくりよから物を人間の前に表す事である。播磨風土記逸文ににほつひめの命が、自分を祀つたらシルシを出さうと言うて
或は神が其木にることを好まれた木や、神の御贄ミニヘに常住供へた植物を遠慮する心持ちが、反対に神が其植物に躓かれたからの憎みを、氏人としては永劫に表現する責任があるのだ
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
モシモソレヲ怠ッタルトキハ、彼ノ神通力ハ瞬時ニ消滅シ、物ミナ旧態キュウタイモドルベシ、リテアダムハ、飼育セル多数ノ鼠ヲ変ジテ多クノ男女ヲ作リモロモロノ物品ヲ作リナセリ
軍用鼠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
鼻準も幾分短くて曲り、下顎も心持ち短く見えたところに上方風の標準と違つたよさがあつたと思ふ。彼もまだ、三十代を四十につたばかりの年であつたらう。考へれば、男盛りの頃であつた。
戞々たり 車上の優人 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ビ→ム(「びて」がヨムデ、「商人アキビト」がアキムド)、リ→促音(「因りて」がヨテ、「欲りす」がホス、「有りし」がアシ。促音は記号がない故、書きあらわされていない)
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
の日が灸の日で、この日は無量寺の紋日だっせ、なんし、ここの灸と来たら……途端に想いだしたのは、当時丹造が住んでいた高津四番丁の飴屋あめやの路地のはいり口に
勧善懲悪 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
それでこれは「きよけく」と訓すればよいのであります。「けく」「無けく」「けく」など形容詞の語尾の「け」は皆「ケ」の甲類の仮名を用いています。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
ひたし奉らばけむ。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
仕へ奉る中臣祭主イハヒヌシ正四位上神祇大副大中臣清親寿詞をたゝへ、こと定めまつらくと申す。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「詠」はうたとれて来たが、正確な用字例は、舞人の自ら諷誦フウシヨウする詞章である。
ケサ、六時ロクジ林房雄氏ハヤシフサオシ一文イチブンンデ、ワタシカカナケレバナルマイトゾンジマシタ。多少タショウ悲痛ヒツウト、決断ケツダン、カノ小論ショウロン行間ギョウカンアラナガレテ清潔セイケツゾンジマシタ。文壇ブンダン、コノ四、五ネンナカッタコトダ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
……呉ノ積極ニ出デ来レル所以ユエンハ、要スルニノ遠ク漢中ニ在ルノ虚ヲウカガウモノナリ。故ニ、呉ノ勢ミナ魏城ヲ軽ンズ。戦ワズシテタダ守ラバ、イヨイヨ彼等ヲ誇ラスノミ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
スナワチ金博士は、今度ヒソカニ感ズルトコロアリテ、永年ニワタル秘密ノ一部ヲ告白コクハクスルト共ニ、コレニサシサワリアルムキニ対シ警告ヲ発スル次第ナリ。
検案ノ医師カ右ハ生前ノ切傷ニシテ死因ヲシ、ナオ腹部ニ多少ノ水ヲ蔵セルハ、殺害ト同時ニ水中ニ投棄セラレタルモノナルムネヲ断定セルニリ、ココニ大事件トシテ俄ニ捜査官ノ活動ハ始マレリ。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ク人ヲ休メ得ル者ハ、又克ク人ノ死力ヲ用イ得ル者也
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
唯、紀戸ぞ、脇戸ワキドウラへて、出で行かす時、到り坐す地毎に、品遅部ホムチベを定めき
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
コノ四国ハ、二十年余ノ兵乱ニツテ、民屋ミンヲクハ兵火ニカカリ、村里ソンリノ業ハ破レ、田野ハ芒草バウサウオホハレ、五年三年ノ間ハ、ナホ、耕農モ整ハズ、五穀ノ満ツル日モナカラン。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひたすらなる心を兄にす。
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
おほくにぬしの命が、出雲の御大ミホの岬に立つて居られた時、り来た神に、侏儒のやうなすくなひこなの神がゐた。そこで協力して、天孫降臨以前の葦原の中つ国を作つたといふ。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
黄櫨成列隴※間 南望平々是海湾 未サガ三五駅忽林塍タリ温山
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
其内、歌舞伎座で、菊五郎の久作、栄三郎のお光、訥升(?)のお染で、「野崎村」を出すにつき、久松役者なき為、家橘はばれて、大阪から帰つて来た。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「そうです。けれど兵法にも……高キニッテ低キヲ視ルハ勢イスデニ破竹……とありますから」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其は、暦の語原たる「日み」の術を弁へた人によつて、月日の運り・気節の替り目が考へられ、生産のすべての方針が立てられた昔から説き起す。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
シタに来てからは、死を自在に扱ふ彼であつた。智慧と幸運とは其死によつて得た力に光りを添へる事になつて来る。焼津野の談は、やまとたけるの上にも、復活の信仰のやどつて居ることを見せる。
万葉びとの生活 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
よなどもいつと関係があるのだらう。よる・よすのよで、であり、寿であり、である。常世のよも或は此かも知れぬ。よるはいつに対する再語根であらうか。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
竹のの中にゐた赫耶カグヤ姫と、朝鮮の卵から出た王達キンタチとを並べて、河勝にひき較べてみると、却つて、外国の卵の話の方に近づいてゐる。
桃の伝説 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
やはり不便な旧様式の方にりを戻しがちなのは、其中から「美」を感じようとする近世風よりは、更に古く
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其二様の形体を荒世アラヨ和世ニゴヨ——荒魂の・和魂の——と言ひ、御服を荒世の御服ミソ・和世の御服と称へた。
」「」「ツキ」「ツキ」「調ツキ」「キリ」「新羅シラキ」「尽き」「き」などの「き」には「紀」「記」の類の文字を用いて、他の類のものを用いることは殆どなく、これも
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
とこよが永久の齡・長壽などの用語例を持つたのは、語の方からも、祖先の靈と言ふ考への上に、よにの聯想が働いたからである。常闇の國から、段々不死の國と言ふ風に轉じて行つたのである。