“一文”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちもん83.3%
いちぶん6.7%
もん3.3%
イチブン3.3%
センテヴォ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その金を旅費にしてネパール国へ出掛けた訳でありますが、私は一文いちもんでも金をくれろといって頼んで貰った訳ではない。全く皆様の
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
わたしは、先生せんせいなつ嘉例かれいとしてくだすつた、水色みづいろきぬべりをとつた、はい原製ばらせいすゞしい扇子あふぎを、ひざめて、むねしかつて車上しやじやう居直ゐなほつた。しかしてだいつて極暑ごくしよ一文いちぶんこゝろあんじた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
といって、お糸さんに迷ってから、散々無理を仕尽した今日此頃、もう一文もん融通ゆうずうの余地もなく、又余裕もない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ケサ、六時ロクジ林房雄氏ハヤシフサオシ一文イチブンンデ、ワタシカカナケレバナルマイトゾンジマシタ。多少タショウ悲痛ヒツウト、決断ケツダン、カノ小論ショウロン行間ギョウカンアラナガレテ清潔セイケツゾンジマシタ。文壇ブンダン、コノ四、五ネンナカッタコトダ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
旅行者に乞食と子供が群れて乞食よりも子供のほうがしつこく一文センテヴォをねだり、そこへ富くじロテリア売りが札を突きつけ、軒いっぱいに布片地キレジを垂らした羅紗屋の店が何町もつづき