“鐚一文”の読み方と例文
読み方割合
びたいちもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は長年の訓導生活で万金のヘソクリがあるからそれを見こんで庄吉が騙しにくるのだけれども、もう鐚一文びたいちもんやらないことにしている。
オモチャ箱 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
しかし、それにしても、わしからは鐚一文びたいちもん取れるわけじゃないんだから。わしはな、アレクセイさん、この世にできるだけ長く暮らすつもりですよ。
「どうもさっきから妙にごまをすると思ったら果してこれだ、ならん、もうおまえには騙されん、理由のいかんに拘わらず鐚一文びたいちもんださぬからそう思え」
明暗嫁問答 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)