“觀”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
61.1%
くわん22.2%
5.6%
かん2.8%
ベトラハテン2.8%
さま2.8%
クワン2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
〔譯〕雲煙うんえんむことを得ざるにあつまる。風雨ふううは已むことを得ざるにる。雷霆らいていは已むことを得ざるにふるふ。こゝに以て至誠しせい作用さようる可し。
哀れ、御身を落葉とくわんじ給ひて元の枝をば屋島とは見給ひけん、入りにし跡を何處とも知らせぬ濱千鳥、潮干しほひの磯に何を尋ねよとや。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
唯うつとりと、塔のモトから近々と仰ぐ、二上山の山肌に、ウツの目からは見えぬ姿をオモようとして居るのであらう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
みぎとほり、津浪つなみ事實上じじつじようおいみなとなみである。われ/\は學術的がくじゆつてきにもこの名前なまへもちひてゐる。じつ津浪つなみなるは、最早もはや國際語こくさいごとなつたかんがある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
思ふにそれは、俺はこの人を「ベトラハテン」てゐるのに、この人は自分自身を「觀」てゐないからである。
三太郎の日記 第三 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
『むかしは花の精、さるからに凝りき。今は花の、さればうつろなり。しばし聚りて形を為せども、こを真とな見たまひそ。ただ夢寐ゆめうつゝさまを成せるのみ。』
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
ソレ人間ニンゲン浮生フジヤウナルサウヲツラツラクワンズルニ、オホヨソハカナキモノハ、コノチユウジユウマボロシノゴトクナル一期イチゴナリ、——てれくさくて讀まれるものか。べつなのを讀みませう。
陰火 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)