“觀棚”のいろいろな読み方と例文
新字:観棚
読み方割合
さじき50.0%
ロオジユ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さるにても彼婦人は誰にかあらん。椅子を借さんとて、觀棚さじき々々(ルオジ、ルオジ、パトロニ)と呼ぶ聲いとかまびすし。われは思慮するいとまあらざりき。
とばりを垂れたる六層の觀棚さじきも、せきあまりに大いにして客常に少ければ、却りて我をして一種の寂寥と沈鬱とを覺えしめき。
かくて此大劇場の觀棚さじきに對して立てる時、わが視る所は譬へば黒洞々こくとう/\たる大坑に臨める如く、僅に伶人席オルケストラの最前列と高き觀棚ロオジユの左右の端となる人の頭を辨ずることを得るのみ。