觀棚さじき)” の例文
新字:観棚
さるにても彼婦人は誰にかあらん。椅子を借さんとて、觀棚さじき々々(ルオジ、ルオジ、パトロニ)と呼ぶ聲いとかまびすし。われは思慮するいとまあらざりき。
とばりを垂れたる六層の觀棚さじきも、せきあまりに大いにして客常に少ければ、却りて我をして一種の寂寥と沈鬱とを覺えしめき。
(舞臺と觀棚さじきとの間に在り。)樂人房、衣房、舞臺などを見めぐるに、其結構の宏壯なるは、深く我心を感ぜしめき。