“聚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あつ58.7%
あつま31.7%
つど2.9%
しゅう2.9%
1.9%
たか1.0%
たま1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第三、平素勝手元不如意ふにょいを申し立てながら、多く人をあつめ、酒振舞ふるまいなどいたし、武家屋敷にあるまじき囃子はやしなど時折りれ聞え候事
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これ相州西鎌倉長谷はせ村の片辺かたほとりに壮麗なる西洋館の門前に、今朝より建てる広告標なり。時は三伏さんぷく盛夏の候、あつまり読む者のごとし。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて重き物など引くらんやうに彼のやうやきびすめぐらせし時には、推重おしかさなるまでに柵際さくぎはつどひしひとほとんど散果てて、駅夫の三四人がはうきを執りて場内を掃除せるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
電車問題の凶徒しゅう衆事件が確定して、西川、山口等、多くの同志が投獄され、その他の人々は手も足も出しようがなく、運動は全く頓挫とんざの姿を呈した。
赤旗事件の回顧 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
寺内の若僧、庄馬鹿、子坊主までつてたかつて、火をともして、其を本堂へと持運ぶ。三人はその為に長い廊下を往つたり来たりした。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
多勢が寄ってたかって、むりに女のたぶさを放させたが、それにさからったというので、とうとう万年屋を袋叩きにしてしまった。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
梅、すもも、桜、けやき銀杏いちょうなぞの霜葉は、その一日でことごとく落ちた。そして、そこここにたまった落葉が風に吹かれては舞い揚った。急に山々の景色はさびしく、明るく成った。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)