つど)” の例文
やがて重き物など引くらんやうに彼のやうやきびすめぐらせし時には、推重おしかさなるまでに柵際さくぎはつどひしひとほとんど散果てて、駅夫の三四人がはうきを執りて場内を掃除せるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
先日の新紙に近年蛇を薬用のため捕うる事大流行で、にしんを焼けば蛇つどい来るとあったが虚実を知らぬ。
ここを以ちて軍士いくさびとの中に力士ちからびと輕捷はやきを選りつどへて、宣りたまはくは
柵の外に立ちて列車の行くを送りしはひとり間貫一のみにあらず、そこもとにつどひし老若貴賤ろうにやくきせん男女なんによは皆個々の心をもて、愁ふるもの、楽むもの、きづかふもの、或は何とも感ぜぬものなど
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)