“旋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めぐ50.6%
まわ13.9%
めぐら11.4%
やが6.3%
かえ3.8%
かへ3.8%
1.3%
せん1.3%
つむじ1.3%
ねじ1.3%
1.3%
まが1.3%
めぐり1.3%
マタ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時崩れかかる人浪はたちまち二人の間をさえぎって、鉢金をおおう白毛の靡きさえ、しばらくの間に、めぐる渦の中に捲き込まれて見えなくなる。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかるに回教を奉ずるアラビア人は、無毒の蛇を捕え頭を去り体を小片に切り串に貫き、火の上にまわしながらレモンや塩や胡椒こしょう等を振り掛け食う。
其父そのちちたたかひて(七三)くびすめぐらさずして、つひてきせり。呉公ごこういままた其子そのこふ。せふ(七四)其死所そのししよらず。ここもつこれこくするなり
三毛は暫く其處らをウソ/\彷徨さまようてゐたが、やがて絶望したのか、降連ふりしきる雨のなかを、悲しげな泣聲が次第に遠くへ消えて行つた。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
雲雀ひばりが高く舞い上がるを見て、その真下まで這い行き口をもたげて毒を吐かば、雲雀たちまちかえり堕ちて蛇口に入り、餌食となると書いた。
大川博士は一寸まゆしわを寄せた。細君のしぐさが何だかいつもと違ふやうに感じたのである。そしてゆつくり居間の方に足をかへしながら、かう思つた。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
我にあらざるなり、おもひみる天風北溟ほくめい荒濤くわうたうを蹴り、加賀の白山をちてへらず、雪のひづめの黒駒や、乗鞍ヶ嶽駒ヶ嶽をかすめて、山霊やまたま木魂こだま吶喊ときを作り、この方寸曠古くわうこの天地に吹きすさぶを
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
かなわじと、あわてて馬の首をめぐらしかけた刹那、趙雲のするどい鎗は、すでに彼の体を突き上げて、一せん! 血をきこぼして、大地へたたきつけていた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
風は時々一定の方向を失つてつむじ風になるらしい。一時に同じやうな力で表と裏に迫つて來る。雨はどうかと耳を澄ましたが、風にまじつて、それらしい物音は聞えなかつた。
続生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
ぶくりと黄色い大面おおづらのちょんびり眉が、女房の古らしい、汚れた半帕ハンケチを首に巻いたのが、鼠色の兵子帯へこおびで、ヌーと出ると、ひねってもねじっても、めじりと一所に垂れ下る髯の尖端とっさきを、グイと
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
忌々いまいましげに、顔をゆがめ、角三郎は小石を拾って、梢へ投げた。——ぱっと、すごい羽搏はばたきが、そこを離れ、枯野の上を、ゆるった。
御鷹 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きな貝が、まがつた孔のあるものは、皆んなそんな音がするよ。
よく経綸けいりんの業をべ、めぐりのぼ輔弼ほひつえい
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
(跋東坡詩草) 東坡の此詩に云ふ、清吟雑夢寐、得マタと。固より已に奇なり。晩に恵州に謫せられ、復た一聯を出して云ふ。春江有佳句、我酔堕渺莽と。