“眦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まなじり80.1%
めじり15.4%
マナジリ2.2%
まなじ1.5%
まぶた0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まなじりが釣り、目が鋭く、血の筋が走って、そのヘルメット帽の深い下には、すべての形容について、角が生えていそうで不気味に見えた。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
梓その時はその美しい眉も逆釣さかづッていたであろう。まさに洋燈を取って車の台になげうたむとする、めじりさがったのはまむしよりきらいな江戸ッ肌。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何しろ、此二つの天部テンブが、互に敵視するやうな目つきで、睨みあつて居る。噂を氣にした住侶たちが、色々に置き替へて見たが、どの隅からでも、互に相手の姿を、マナジリを裂いて見つめて居る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
右の瘠形の小男と申すは、満面薄き痘痕とうこんばらばらと点じ、目は細く光りてまなじりはきりきりと上に釣り、鼻梁隆起して何となく凸様の顔面をなし候。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
項羽は両のまぶたを伏せて、沈黙の底に沈んだ。
悲しき項羽 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)