“旋(かへ)” の例文
大川博士は一寸眉(まゆ)に皺(しわ)を寄せた。細君のしぐさが何だかいつもと違ふやうに感じたのである。そしてゆつくり居間の方に足を旋(かへ)しながら、かう思つた。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
われは涙を灑(そゝ)いでフルヰアの名を呼び、盤散(はんさん)として閭門(りよもん)の外なる街道に歩み旋(かへ)りぬ。
このとほり、三番(さんばん)めの句(く)で、かっきりと切(き)れて、四番(よばん)めの句(く)から、新(あたら)しく、同(おな)じ形(かたち)をくり返(かへ)してゐます。それで、頭(はじめ)の句(く)に旋(かへ)る歌(うた)といふ意味(いみ)で、旋頭歌(せどうか)と名(な)づけられたのでありました。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)