“灑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そそ66.7%
そゝ18.5%
すす5.6%
すゝ3.7%
こさ1.9%
そゝぐ1.9%
1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是の如く、観ずる時、まさに、縛字を一切の身分に遍して、その毛孔中より甘露を放流し、十方に周遍し、以て一切衆生の身にそそがん。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
美しき目より火箭ひやを放ちて人の胸を射るは、容易ならぬ事なれば許し難しと論告せしに、喝采の聲と倶に、花の雨は我頭上に降りそゝぎぬ。
彼らが食事をするあいだ、裏でお島の洗いすすぎをしたものが、もう二階の物干で幾枚となく、高く昇った日に干されてあった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
あられの如き間投詞かんたうしの互にかはされたる後、すゝぎの水は汲まれ、草鞋わらじがれ、其儘奧のへやに案内せられたるが、我等二人はまづ何を語るべきかを知らざりき。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
あるじがもてなしとて、いも蕪菜かぶなを味噌汁にしたるなかにいぶかしきものあり、案内がさし心えていふやう、そは秋山の名物の豆腐とうふ也といふ。豆をひく事はせしがかすこさざるゆゑあぢなし。
一小岡にして海にのぞみ涼風そゝぐがごとし。土人の説に聖武帝の貞観元年に宇佐より此地に移し祀といへり。是亦大内義隆の所造なり。舞台上より望ときは小倉内裏より長府の洋面に至まで一矚の中にあり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その弟子がぬすみ聴いてその咒をおぼえて、道士の留守をうかごうて鬼をんだ。鬼は現われて水をき始めた。
鴎外漁史とは誰ぞ (新字新仮名) / 森鴎外(著)