“こさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
88.4%
胡沙2.9%
1.7%
1.2%
調1.2%
小三0.6%
0.6%
0.6%
胡砂0.6%
虎鯊0.6%
製作0.6%
0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ようし。おれも大三だ。そのすきとほったばらの実を、おれがこさへて見せよう。おい、みんなばらの実を十貫目ばかり取ってれ。」
よく利く薬とえらい薬 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「三川北虜乱レテ麻ノ如シ、四海南奔なんぽんシテ永嘉ニ似タリ、但東山ノ謝安石しゃあんせきヲ用ヒヨ、君ガ為メ談笑シテ胡沙こさヲ静メン」
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
七月が來て觀音樣の晩になれば、町のわかい娘たちはいつも奇麗な踊り小屋をこさへて、華やかな引幕をひきその中で投げやりな風俗のうき々とさへづりかはしながら踊つた。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
こひともおもふが、ちつこい。どぜうでは可笑をかしかんべい。ふなひとこさへてせつせえ。ざつかたちえ。うろこ縦横たてよこすぢくだ、……わしおなじにらかすで、くらべてるだね。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「富井さんも愈々いよいよ口がまったのなら、いずれ洋服がるでしょうから、三越へそう云ってお調こしらえなさい。少しいいのを調こさえた方が結局は得ですから。」
大島が出来る話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
おまはんは小三こささんの事というと気違のようになりますが、あの目のわりい客衆を殺せば、仮令たとい小三さんが世に出ればとて、人を殺しちゃア斯う遣って居る事は出来まへん
あるじがもてなしとて、いも蕪菜かぶなを味噌汁にしたるなかにいぶかしきものあり、案内がさし心えていふやう、そは秋山の名物の豆腐とうふ也といふ。豆をひく事はせしがかすこさざるゆゑあぢなし。
いつの間に初太郎は斯んなのをこさへておいたのであらう。聞けば彼の病氣の烈しかつた時一生懸命になつて彼を看護した彼の家の下女が是を産んだのだ相だ。
古い村 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
無学な鉱夫あがりの成金なりきんだなぞということから、胡砂こさふく異境にとついだ「王昭君おうしょうくん」のそれのように伝えられ、この結婚には、拾万円の仕度金が出たと、物質問題までがからんで
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ブランダ人言う、最初虎に条紋なかったが川岸に生えるケヌダイ樹の汁肉多きが落ちて虎にあたつぶれ虎を汚して条紋を成したと。『本草』に海中の虎鯊こさ能く虎に変ずとある。
むかへばゆきのやうな、へい、魔王殿まわうどの一目ひとめたら、松脂まつやによだれながいて、たましひ夜這星よばひぼしつてぶ……ちゝしろい、爪紅つめべにあかやつ製作こさへるとはぬかい!
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
持出て次右衞門に向ひ越前守より申こされし段上樣へ申上候處御滿足まんぞく思召おぼしめし明日の刻に越前役宅へ參るべしとの上意じやういなり是は余が所持しよぢの品如何敷いかゞはしく候へども其方へつかはすとて一かたな
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
昼前にこさった笛が、あの儘転がっている、水車が歌をうたっている——その歌は水車でなくて、自分が歌っているようにも思われる。桶屋の前に子供が遊んでいた。あの黒い海に鰐が住んでいる。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)