“鱗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うろこ90.6%
こけ3.0%
うろくづ1.7%
りん1.7%
こけら1.3%
いろくづ0.4%
いろこ0.4%
ひれ0.4%
ウロコ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さかうろこを立てて、螺旋らせんうねり、かえつて石垣の穴へ引かうとする、つかんで飛ばうとする。んだ、揉んだ。——いや、おびただしい人群集ひとだかりだ。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
るとぞつとする。こけのある鉛色なまりいろ生物いきもののやうに、まへにそれがうごいてゐる。あゝつてしまひたい。此手このてさはつたところいまはしい。
磯宿のこの婢女はしためが言なきはまたくつめたきうろくづがどちか
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
すなわちもし諸君が許さるるならば、私はマルクス伝の一りんを示すがために、ここにマルクスの細君の手紙の一節を抄訳しようと思う。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
今まで七十年の間当然と思って看過していたことが、決して当然でも必然でもない。彼はからこけらの落ちた思がした。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
透影すきかげしろきいろくづ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
恍惚くわうこつとよろめきわたるわだつうみのいろこの宮のほとりにぞ居る
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
生きた金魚……真紅のひれをピチピチ躍らせて。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ウロコヲカズイテ生出おいいでた、たけしゃくの鬼が出ようかと、あせを流して聞いている内、月チト暗カリケル処ニテ、仁右衛門が出て行った。まず、よし。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)