“触角”のいろいろな読み方と例文
旧字:觸角
読み方割合
しょっかく54.5%
しょくかく18.2%
ひげ9.1%
しよくかく9.1%
アンテニー9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
密雲が北西の方から押し寄せて来て、その雲の投げたあらい触角しょっかくが、月の面を横ぎって流れていた。月はこの雲間を透して時どきに照るのである。
つぎつぎにしたたる血が、たちまちに、小皿の中央に描いてあった藍絵の胡蝶の胴をひたし、はねをひたし、触角しょくかくをひたしていった。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その前には、草いろや欝黄の婦人服コーフタを著たり、また中には、うしろに金絲で触角ひげの型を刺繍した水いろの波蘭婦人服クントゥーシュを著たりした貴族の婦人連が佇んでゐた。
唯「負けまじき」をどう感ずるかと云ふ芸術的触角しよくかくの問題である。もつとも「蕪村句集講義」の中でも、子規居士しきこじ内藤鳴雪ないとうめいせつ氏とはやはり過去の意味に解釈してゐる。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
していて、——大きな胡桃くるみの実ほどの大きさでね、——背中の一方の端近くに真っ黒な点が二つあり、もう一方のほうにはいくらか長いのが一つある、触角アンテニーは——
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)