“咀嚼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そしゃく91.1%
そしやく8.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白く透き通る切片は、咀嚼そしゃくのために、上品なうま味にきくずされ、程よい滋味の圧感に混って、子供の細い咽喉へ通って行った。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
今になりて思ひ得たる事あり、これまで余が横臥おうがせるにかかはらず割合に多くの食物を消化し得たるは咀嚼そしゃくの力あずかつて多きに居りし事を。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
多くの仏学者中に於てルーソー、ボルテールの深刻なる思想を咀嚼そしやくし、之を我が邦人に伝へたるもの兆民居士を以て最とす。
兆民居士安くにかある (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
彼等かれらあじはふのではなくてえうするに咽喉のどあなうづめるのである。冷水れいすゐそゝいでのぼろ/\な麥飯むぎめしとき彼等かれら一人ひとりでも咀嚼そしやくするものはない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)