“片鱗”の読み方と例文
読み方割合
へんりん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「やっぱり彼女の予感が当ったのかも知れない」と思うと、まだ片鱗へんりんをさえ聞かぬ、事件そのものにも、不可思議な興味を覚えた。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「ニッケルの文鎮」の中のラジオ小僧と私立探偵との知恵くらべの一くさりのごときはその片鱗へんりんをみせたものと言えるであろう。
探偵小説壇の諸傾向 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
自分を中心に渦巻いたあんな大騒動の片鱗へんりんをも記憶していないだろうし、生家のことなぞ夢にも知るまい。もちろん、名は変わっている。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)