“片頬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたほ59.5%
かたほお27.8%
かたほゝ7.6%
かたほほ5.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瞳を上げる、鼻筋が冷く通って、片頬かたほにはらはらとかかる、軽いおくれ毛を撫でながら、しずかひらきを出ました。水盤の前に、寂しく立つ。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それがちょうど二人の座席から二列前の椅子いすで、ちょうどこっちからその頸筋くびすじと、耳と片頬かたほおあごはすかいに見えるような位置にあった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
火影ほかげ片頬かたほゝけたつまかほは、見恍みとれるばかりに綺麗きれいである。ほゝもポーツと桜色さくらいろにぼかされて、かみいたつてつやゝかである。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
誰もが感ずるであろうような、皮肉じみた笑いが片頬かたほほふるえたが——、鷺太郎は、何とはなく、不安に似た苛立いらだたしさを覚えたのだ。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)