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片頬
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かたほほ
ふりがな文庫
“
片頬
(
かたほほ
)” の例文
誰もが感ずるであろうような、皮肉じみた笑いが
片頬
(
かたほほ
)
に
顫
(
ふる
)
えたが——、鷺太郎は、何とはなく、不安に似た
苛立
(
いらだ
)
たしさを覚えたのだ。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
彼の
片頬
(
かたほほ
)
には見るも恐ろしい
蟹
(
かに
)
のような形をした
黒痣
(
くろあざ
)
がアリアリと浮きでていた。これこそ
噂
(
うわ
)
さに名の高い
兇賊
(
きょうぞく
)
痣蟹仙斎
(
あざがにせんさい
)
であると知られた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その時旗太郎が、妙に老成したような態度で、冷たい作り笑いを
片頬
(
かたほほ
)
に
泛
(
うか
)
べた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
思わず
饒舌
(
じょうぜつ
)
に、さも悟ったかのように、そういった私は、ここで笑って見せねばならぬ、と知ったが、わずかに
片頬
(
かたほほ
)
が
痙攣
(
けいれん
)
したように
歪
(
ゆが
)
んだきりであった。
腐った蜉蝣
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
頬
部首:⾴
15画
“片頬”で始まる語句
片頬笑