“婢女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はしため37.5%
をんな12.5%
じょちゅう8.3%
はした8.3%
メヤツコ6.3%
おんな6.3%
げじょ4.2%
めやつこ2.1%
みずし2.1%
めやっこ2.1%
こおんな2.1%
しもべ2.1%
しもめ2.1%
ひと2.1%
めしつかい2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると満願の夜霊夢のお告げがあって、早速江戸におもむき竹女と申す婢女はしためを捜せ、それこそはわが生身の形容に間違いもないとの仰せじゃ
何も表向き實家のるいを風聽なされて、召使ひの婢女をんなどもに顏の見られるやうな事なさらずとも宜かりさうなもの
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
奉化ほうかの者で、お父さんは州判しゅうはんをしてたと云ったよ、湖西こせい婢女じょちゅうと二人で暮してると云うのだ、そうかなあ」
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
割木わりきほどの事も大臺おほだいにして叱りとばさるゝ婢女はしたの身つらや、はじめ受宿うけやど老媼おばさまが言葉には御子樣がたは男女なんによ六人、なれども常住内にお出あそばすは御總領と末お二人
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
イツ時たゝぬ中に、婢女メヤツコばかりでなく、自身たちも、田におりたつたと見えて、泥だらけになつて、若人たち十數人は、戻つて來た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
婢女おんなや番頭や男衆などの声も、今は聞こえず静かとなり、泉水に落ちている小滝の音が、しのびやかに聞こえるばかりであり、時々峠を越して行く馬子の
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私もかねて病気と聞き見舞みまいきたいと思ったが、何をいうにも前述の如き仕儀しぎなので、かえって娘のめに見舞みまいにもけず蔭ながら心案じていたのである、さいわいに心やさしい婢女げじょの看護に
二面の箏 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
いつ時立たない中に、婢女めやつこばかりでなく、自身たちも田におりたつたと見えて泥だらけになつて、若人たち十数人は戻つて来た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
また、不思議な事には、その家の婢女みずしをしていた阿濃あこぎという女は、同じ所にいながら、薄手一つ負わなかった。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
其を見て居た寺の婢女めやっこが、其はまだ若い、もう半月もおかねばと言って、寺領の一部に、蓮根を取る為に作ってあった蓮田はちすだへ、案内しよう、と言い出した。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
婢女こおんなの持って来た茶を飲みながら、旅日記をつけていた陣十郎が、この時澄江へ声をかけた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それは本統ほんとうはクララが始めから考えていた事なのだ。十六のとしから神の子基督キリスト婢女しもべとして生き通そうと誓った、その神聖な誓言せいごんを忘れた報いに地獄に落ちるのに何の不思議がある。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
神よ、オオ神よ、日々年々のこの婢女しもめの苦痛を哀れと見そなわし、小児こどもを側に、臨終をとげさせ玉うを謝したてまつる。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
かれかれこれこれかげになりてのお指圖さしづ古參こさん婢女ひとあなどらず明日きのふわすれしやうらくになりたるはじようさまの御情おなさけなり此御恩このごおんなんとしておくるべききみさまにめぐはゞ二人共々ふたりとも/″\こゝろ
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
婢女めしつかいが奥へ通じたと見え、ひき違いに蓬生よもぎゅうが現われた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)