婢女みずし)” の例文
また、不思議な事には、その家の婢女みずしをしていた阿濃あこぎという女は、同じ所にいながら、薄手一つ負わなかった。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
まだ台盤所だいばんどころ婢女みずしをしていたころの事を思えば、——いや、思いがけない身分ちがいの男に、いどまれて、とうとう沙金しゃきんを生んだころの事を思えば、今の都は、名ばかりで
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)