“みずし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
御厨子35.5%
御廚子25.8%
水仕16.1%
水止6.5%
婢女3.2%
御廟子3.2%
水使3.2%
水須3.2%
炊女3.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奥の間から祭壇を持って来て床の中央へ三壇にすえ、神棚から御厨子みずしを下ろし塵を清めて一番高い処へ安置し、御扉をあけて前へ神鏡を立てる。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
鑁阿寺ばんなじの秘封と聞く、家時公の御厨子みずしの“置文”を、お見せ下さいませぬか。ぜひ高氏に、このさい、披見をおゆるし下されませ」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、導かれて、御廚子みずしの前へ進んでからは——そういう小県が、かえって、どうかしないではいられなくなったのである。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
黒棚くろだな御廚子みずし三棚みつだなうずたかきは、われら町家ちょうか雛壇ひなだんには打上うちあがり過ぎるであろう。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのほか、水仕みずしや女童の多くも、ちりぢり泣く泣く、各〻の親もとや有縁うえんをたよって、逃げのびていたものとみえる。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「寂光院の水仕みずしをつとめておりましたが、なにしろ、お腹がすきましてねえ、あなた」
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
其時は別に注意して確めもしなかったが、察する所これは水止みずしから南方に派出している尾根を上下する為のものであるらしい。
釜沢行 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
水止みずしの頂上は最も甚しかった。
思い出す儘に (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
また、不思議な事には、その家の婢女みずしをしていた阿濃あこぎという女は、同じ所にいながら、薄手一つ負わなかった。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
自分が、まだ台盤所だいばんどころ婢女みずしをしていたころの事を思えば、——いや、思いがけない身分ちがいの男に、いどまれて、とうとう沙金しゃきんを生んだころの事を思えば、今の都は、名ばかりで、そのころのおもかげはほとんどない。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
御廟子みずしの裏へ通う板廊下の正面の、すだれすかしの観音びらきのが半ば開きつつ薄明うすあかるい。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
隅田川・桜川・柏崎かしわざき三井寺みいでら等の十数篇の謡曲を始めとして、近くは駿州のうばヶ池、下野足利しもつけあしかが水使みずしの淵、または仙台の小鶴が池の伝説の如く、子を失った親の悲しみを取扱った民間の文芸ほど、久しくもまた力強く、我々の心を支配したものはなかったのである。
針木はりのき谷の南沢を遡り、南沢岳より尾根を縦走して鷲羽岳に達し、黒部源流に下り、薬師沢を上りて薬師野(太郎兵衛平)を横切り、有峰を経て東笠西笠両山の間を水須みずしに出る路程、及びだいらより本流に沿うて東沢に入り
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
どうも話の容子ようすでは、この婆さんが、今まであの男の炊女みずしか何かつとめていたらしいのでございます。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)