“簾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すだれ78.0%
みす8.0%
れん6.7%
4.3%
とばり0.7%
レン0.7%
かど0.3%
だれ0.3%
のれん0.3%
をす0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
編笠から眺めると、土堤沿いの、大きい木蔭に、すだれを立てて茶店があった。樹の背後の土堤の草の中に、馬が二匹、草をんでいた。
三人の相馬大作 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
愛宕あたごさんのはうがよろしいな。第一大けおますわ。』と、お光は横の方にみすのかゝつたつぼねとでも呼びさうなところを見詰めてゐた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
船が北の岸につくと、また車を陸地に揚げ、れんを垂れて二夫人をかくし、ふたたび蕭々しょうしょうの風と渺々びょうびょうの草原をぬう旅はつづいてゆく。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近い岸より、遠い山脈が襞目ひだめ碧落へきらくにくつきり刻み出してゐた。ところどころで落鮎おちあゆふさ魚梁やなされる水音が白く聞える。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
許宣はそこで心をめて入った。へやの両側は四扇しまいびらき隔子かくしになって一方の狭い入口には青いきれとばりがさがっていた。小婢は白娘子に知らすためであろう、その簾を片手に掲げて次の室へ往った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
御割子オワリゴ(中食)ノ後、鳥羽桟敷トバサジキヲ数刻ニテ出御、今度コノタビ四方輿シハウゴシナリ。三方ノレンヲ捲カセラレ、女房三人ハ張輿ハリゴシ、武士数百騎、路頭、前後ヲ囲ム。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あわてゝ袢纒はんてんを引つかけて、襟も裾も合つては居ませんが、他には別に不審のかどもなかつたのです。
おほよそ此の国の古語ふることに、一一二かづら一一三だれ一一四珠衣たまぎぬたぐひは、かたちをほめ清きをむることばなるから、清水しみづをも玉水玉の井玉河ともほむるなり。毒ある流れをなど一一五玉てふことばかうむらしめん。
のれんの器用なつくりようがそれである、これは戸の前に流蘇ふさのように下っていて、風通しがよく、室内をかくし、そして人は邪魔物なしに通りぬけることが出来るという、誠にいい思いつきである。
をすを掲げし女嬬はなづま
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
アシは我邦諸洲の沼沢湖地ならびに河辺の地に生じて大群を成し、いわゆるヨシハラをしている。その茎すなわち稈はヨシにするので誰れもがよく知っている。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)