“蒲簾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
がますだれ75.0%
かますだれ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆう日をよけるために半ばおろしてある古い蒲簾がますだれの間から先ずかれの眼に映ったのは、あるじの法師の姿であった。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
二重の上手につづける一間の家体は細工場さいくばにて、三方に古りたる蒲簾がますだれをおろせり。庭さきには秋草の花咲きたるかきに沿うて荒むしろを敷き、姉娘桂、二十歳。妹娘楓、十八歳。相対して紙砧かみぎぬた
修禅寺物語 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
まして、両側に建て続いた家々は、いずれもしんと静まり返って、その板蔀いたじとみ蒲簾かますだれの後ろでは、町じゅうの人がことごとく、死に絶えてしまったかとさえ疑われる。——
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)