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簾中
読み方 | 割合 |
れんちゅう | 83.3% |
れんじゅう | 5.6% |
れんちう | 5.6% |
れんぢう | 5.6% |
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昔の国主の貴婦人、
簾中のように
称えられたのが名にしおう中の
河内の
山裾なる
虎杖の里に、寂しく
山家住居をしているのですから。
と見ると、藤紫に白茶の帯して、
白綾の
衣紋を
襲ねた、黒髪の
艶かなるに、
鼈甲の
中指ばかり、ずぶりと通した気高き
簾中。立花は品位に打たれて思わず
頭が下ったのである。
其の
頃の
近國の
知事の
妾に
成りました……
妾とこそ
言へ、
情深く、
優いのを、
昔の
國主の
貴婦人、
簾中のやうに
稱へられたのが
名にしおふ
中の
河内の
山裾なる
虎杖の
里に
知べき筈なしと
咎められしに山内は
嘲笑御面部また御音聲まで
似奉る事お咄し申さんに紀州大納言光貞公の御
簾中は九條前關白太政大臣の
姫君にてお高の方と申し其お腹に
誕生まし/\しは則ち當時將軍吉宗公なり御幼名を