“称”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
とな50.6%
たた14.1%
13.9%
4.0%
3.2%
しょう2.7%
うた2.3%
かな1.7%
となえ1.5%
しよう0.6%
(他:25)5.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
支那においても、古代に法と称し律ととなえたものは、殆んど刑法ばかりであるし、成典の存するものも、また刑法の範囲内で最も発達したのである。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
こゝに別に滝の四阿あずまやとなふるのがあつて、はしを掛け、飛石とびいしを置いて、枝折戸しおりどとざさぬのである。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
——なぜなら、このあぶれ者の大衆のうえに、錦の御旗を持たせ、上には、後醍醐の御子“五ノ宮”がおられるのだととなえていたのでもそれがわかる。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はだの白さも雪なれば、ひとみつゆの涼しい中にも、こぞつて座中ざちゅうの明星とたたへられた村井紫玉むらいしぎょくが、
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
浜辺の人々は、三々五々、もう波打際から散らかっていた。口々に巌流の落ちつきぶりをたたえ、きょうの試合の必勝を、彼の上に期待しながら——。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同じ奉公は奉公に違いなく、町の与太ものの意気もはなはだ愛すべきだが、科学人の白熱的な魂の燃焼も、十分たたえられるべきだと思われた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
私の尊敬する先輩の藤屋八郎氏は、ギリシャ古典から欧洲中世紀騎士道文学までの、最も隠れたる研究家でその住居を自らピエル・フォンとんでいる。
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)
では、もう一度び代へようか。それらの酒といふのは、村の甘酒なんだ。名称は、では、諸君が自由につけて、晴れの乾盃を続けようではないか。
ファティアの花鬘 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
各々おのおの従者をしたがえ、また友情に厚き人々のこととて多くの見舞品などを携え、沙漠の舟とばるる駱駝に乗りて急ぎ来ったのであろう。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
彼は、十日ばかり前父と一処の席で出会つた若いトン子とふ芸者が好きになつて、またトン子に会へると思つて内心大いに喜んでゐたのだつた。
父を売る子 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
忍斎にんさいと号し、または泥舟でいしゅうともったのは、ずっと彼の晩年ではあるが、便宜上、以下高橋謙三郎を単に泥舟で記してゆく。
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折れるか、折れないか、自分等の作刀さくとうを試す会だとはっているが、その目標が、無名鍛冶の山浦真雄にあることはいう迄もない。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
邸の外では、群衆が、大作に聞える位の大きい声で、口々にその素晴らしい、英雄的行為をめていた。大作は、眼を険しくして、眉をひそめて
三人の相馬大作 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
議論する者が、それ以上にも、突っ込んで、武蔵をめれば、巌流は、それ自体が、自身を嘲蔑ちょうべつする言葉かの如く、おもてを朱にしてまでも、
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とはわらわなかった。むしろわしの自慢以上に、たたえてくれた。世辞でなく、穴馬の町民や土民は皆、光秀様に心服していた。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とドノバンがいった。じっさいそれは、アメリカだちょうと、しょうせらるるものであった。全身は灰色で、その肉は佳味かみをもってしょうせらる。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
僕の知れるぼう貴夫人はすこぶる高潔なる家庭に人となり、貞淑ていしゅくをもってしょうせられているが、あるとき僕に、
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
古来から極めて尊重されて来た「百姓」というしょうを、かくの如く、あいてを罵る場合や、軽蔑の意味につかい始めて来たのも、江戸に住む近頃の小市民からであった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松坂まで行けば、この伊勢の出身者で、近ごろの鬼才とうたわれる神子上みこがみ典膳のいることは分っているが、武蔵は思い止まって、津で降りる。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここを決戦場として、足利の海陸勢を迎え打ち、一挙に粉砕する。——とは、この退却を転進とうたって、全軍を励ましていた合言葉だが、
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それも、戦場にあって、留守勝ちとなるせいと、ひとつには、彼女の美貌の聞えがあまりに、諸大名の簾中れんちゅうでもまれなものとうたわれすぎているせいでもあろうが、
それ天下有司に諭し、務めて礼教をたっとび、疑獄をゆるし、朕が万方ばんぽうともにするをよろこぶの意にかなわしめよと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
日に閻浮提えんぶだい洲を三度めぐって疲れず王のおもうままになっていつもその意にかなうという(『正法念処経』二、『法集経』一)。
文渓堂ぶんけいどうまた貸本屋などいふ者さへ聞知りて皆うれはしく思はぬはなく、ために代写すべき人をたずぬるに意にかなふさる者のあるべくもあらず云々
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
大納言のつかさは「天下喉舌こうぜつノ官」ともいわれるきょくである。聖旨を下達し、下の善言もれる機関とあるのでそんなとなえもあったとみえる。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これらどうやら上古蛇を草野かやのの主とし、野槌と尊んだとなえからあやまでた俗伝らしい。
いわゆる雅致ととなえる極めてパラドックサルな美感の満足を感じて止まなかったからである。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
陰々いん/\たるみぎはこそ御占場おうらなひばしようするので——(小船こぶねとほるさうである)——画工ゑかきさんと英雄えいゆうとは
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
行跡ぎようせきやゝたゞしとしようせらるゝ者もなほおやし夫にして貯金帳ちよきんてう所持しよじせんためそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
此村に山田を氏とする助三郎といふものゝ家にむかしより持伝へたる黒駒くろこま太子としようする画軸ぐわぢく*7あり、これをりて死人の上を二三べんかざし
恋愛は細微なる美術家とたゝへられたるギヨオテが企る事能はざる純潔なる宝玉なり。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
正道を踏んで恐れざる神戸牧師の勇をたゝえ、尚被告の為めに献身的努力を惜まざりし能勢氏の労を多とすると共に、支倉が苦闘八年遂に第二審の判決に至らしめず、疑いを千古に残して自らくびれ、死後尚庄司署長以下の名声を傷つくる挙に出でたる彼の妄執を憐れみ
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
柳田の沈黙がたゝへられる。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そしてわたくしの用ゐる此となへには貶斥へんせきの意は含まれてをらぬのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
衣絵きぬゑさんに、となへ似通にかよふそれより、ほ、なつかしく、なみだぐまるゝは、ぎんなべれば、いつも、常夏とこなつかげがさながらゑたやうにくのである。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
されどなんぢらはラビのとなへを受くな。
如是我聞 (新字新仮名) / 太宰治(著)
その龍燈について、と云う一章の中に、おなじ紀州田辺の糸川恒太夫いとかわこうだゆうという老人、中年まで毎度野諸村を行商した、秋の末らしい……一夜、新鹿村のみなとに宿る、この湊の川上に浅谷とたとうるのがある
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ああわが魂よ、汝何ぞうなだるるや、なんぞわがうちに思い乱るるや、汝神を待ち望め、われに聖顔みかおの助けありて我れなおわが神をたとうべければなり」と三度繰返さるるに注意せよ(四十二篇五節と十一節と四十三篇五節とにおいて)。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
しからばすなわち、あに公平の法ととなうべけんや。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
たまたま鄰人の新聞紙をよみて衣服改良論をとなうるものあればたちまち雷同して、腰のまがつた細君にも洋服をまとはしめ、児輩の手を引いて、或時は劇場に少女歌劇を見、或時は日比谷街頭に醜陋しゅうろうなる官吏の銅像を仰いでその功績を説かざるべからず。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
武「名乗って出てお上の御処刑を受けた跡でお題目の一遍もげてお呉れ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今より後われ爾曹なんじらしもべいわず。そは僕は其の主のなすことを知らざれば也。我さきに爾曹を友と呼べり。我爾曹に我が父より聞きし所のことを尽くつげしにる。
イエスキリストの友誼 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
(今度の事のみは、首尾よう仕果されよ。それをうとうて、三河へ帰国の宿望、かなえて取らすであろう程に——)
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
えたえて、いずれも紋床々々と我儘わがままを承知で贔屓ひいきにする親方、渾名あだな稲荷いなりというが、これは化かすという意味ではない
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
友仁はその馬前へ往ってはかりごとを献じたところが、それが月沙の意にかのうて、脱公の幕僚に推薦してくれた。
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
かゝる誤りは萬朝報よろづてうはうに最もすくなかつたのだが、先頃さきごろほかならぬ言論欄に辻待つぢまち車夫しやふ一切いつせつ朧朧もうろうせうするなど、大分だいぶ耳目じもくに遠いのがあらはれて来た。
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
なかなかの才物だとしきりにやし、あの高ぶらぬところがどうもえらい。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
君がすぐれし詩才をたヽふることよ。
失楽 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
風の西に吹くを能く見るものを達識者と呼び、風の東に転ずるを看破するものあれば、卓見家となへんとす。
哀詞序 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
釣の道でも(岡)とがつくとかろんぜられる。銑吉のも、しかもその岡惚れである。その癖、夥間なかまで評判である。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
後ニテ聞ケバ、柴田方ノ戸波隼人トテ由々ユユシキ豪ノ者ナリシ由ニテ、其時ノ一番槍トモハレタレ
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家持のこの歌は万葉集最後のものだが、代匠記に、「そもそも此集、はじめニ雄略舒明両帝ノ民ヲ恵マセ給ヒ、世ノ治マレル事ヲ悦ビ思召ス御歌ヨリ次第ニのせテ、今ノ歌ヲ以テ一部ヲ祝ヒテヘタレバ、玉匣たまくしげフタミ相カナヘルしるしアリテ、蔵スところ世ヲ経テうせサルカナ」と云っている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
御名をばタヽへまつりて……瑞八尺瓊ミヅヤサカニ御吹ミホキ五百イホ御統ミスマルの玉に、明和幣アカルニギテ曜和幣テルニギテをつけて、斎部宿禰某が弱肩ヨワガタ太襁フトタスキとりかけて
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「……三神の名をりて、且重ねて曰はく『吾が名は、向匱ムカヒツ男聞襲大歴五御魂速狭騰尊なり』……」と言ふのである。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)