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『スプリングコート』
ふりがな文庫
『
スプリングコート
(
)
』
丘を隔てた海の上から、汽船の笛が鳴り渡つて来た。もう間もなくお午だな——彼はさう思つただけで動かなかつた。いつもの通り彼は、まだこの上一時間か二時間はうと/\して過す筈だつた。日が射してまぶしいもので、頭からすつぽりとかひまきを被つたまゝ凝 …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新潮 第四十巻第一号」新潮社、1924(大正13)年1月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約29分(500文字/分)
朗読目安時間
約48分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
凝
(
ぢつ
)
焦
(
や
)
彼
(
あれ
)
称
(
い
)
態
(
ざま
)
敵
(
かな
)
点頭
(
うなづ
)
眩暈
(
めまひ
)
午
(
ひる
)
含羞
(
はにか
)
詞
(
ことば
)
諾
(
き
)
逆上
(
のぼ
)