“とな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トナ
語句割合
45.2%
29.9%
12.4%
7.3%
1.6%
1.3%
0.7%
0.5%
0.4%
唱道0.2%
扉無0.2%
温順0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俗に芸術家ととなへられる近代的伝説製造業者の造つた架空の人物をも加へるのである。カイゼル・ウイルヘルムを軽蔑するのは好い。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
だれかが「ひらけ、ゴマ」の呪文をとなえたのでしょう。呪文を知っているからには、二十面相のおもだった部下にちがいありません。
電人M (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
うと/\としてめると女は何時いつの間にか、となりの爺さんとはなしを始めてゐる。此ぢいさんはたしかに前の前の駅から乗つた田舎者いなかものである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わがおちいらんとする罪を洗ひて我を淨むるが故に知るべし、長く約し短く守らば汝高きくらゐにありて勝利かちとなふることをえん —一一一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
何かをとなえてるのが見てとられた。オリヴィエはその枕頭ちんとうに来て、彼女の上に身をかがめた。彼女はまだ彼を見分けて、弱々しく微笑ほほえみかけた。
姉が強硬に不同意をとなえたことなどから考えると、誰か心に思いつめている人があって、それが意のままにならない、という様なことが姉の死を早めたのではないか、とね。
モノグラム (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
((莊賈ノ使者))すでき、いまかへるにおよばず。((穰苴))ここおいつひ莊賈さうかり、もつて三ぐんとなふ。三ぐんみな(一九)振慄しんりつせり。
『松屋筆記』六五に『二十二史箚記さっき』三十巻、元の順帝の至正十一年、〈韓山の童となえて言う、天下大いに乱れ、弥勒仏下生すと、江淮こうわいの愚民多くこれを信ず、果して寇賊蜂起し
ふたゝび荊棘けいきよくえだとり香花かうくわ神前しんぜんさしはさみくうず。次にあつま各童わらべども手に木刀をとりみち隊閙たいだうしすべて有婚こんれいして无子こなきをんな木刀をもつ遍身へんしん打之これをうち口に荷花蘭蜜こばらみとなふ。
洛東らくとう吉水禅房よしみずぜんぼうでは、期せずして同じ年に、法然上人ほうねんしょうにんが、専修念仏の新教義を唱道となえだしていたのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それではすまないという理由わけはそこに世間の口のと申すうるさい扉無となしの関所がある。
今日は朝から大不機嫌で、お嬢様に当り散し、聞くに堪えない悪口を浴びせかけたので、お温順となしいお嬢様も我慢がお出来にならなかったと見え、遂いに大口論となりました。
深夜の客 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
公園こうゑんかこひ草畝くさあぜまくらにして、うちの女中ぢよちうひと毛布けつとにくるまつた。これにとなつて、あの床屋子とこやしが、子供弟子こどもでしづれで、仰向あふむけにたふれてる。わづか一坪ひとつぼたらずのところへ、左右さいうんで、人數にんずである。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)