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稱
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とな
ふりがな文庫
“
稱
(
とな
)” の例文
新字:
称
だから
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
のうちにも、
神
(
かみ
)
のお
言葉
(
ことば
)
があり、ものがたりのうちにも、
神
(
かみ
)
のお
言葉
(
ことば
)
が
挿
(
はさ
)
まれてゐるもの、と
考
(
かんが
)
へ
出
(
だ
)
したのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
わがおちいらんとする罪を洗ひて我を淨むるが故に知るべし、長く約し短く守らば汝高き
座
(
くらゐ
)
にありて
勝利
(
かち
)
を
稱
(
とな
)
ふることをえん —一一一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
昔
(
むかし
)
よりして
界隈
(
かいわい
)
では、
通寺町
(
とほりてらまち
)
保善寺
(
ほぜんじ
)
に
一樹
(
いちじゆ
)
、
藁店
(
わらだな
)
の
光照寺
(
くわうせうじ
)
に
一樹
(
いちじゆ
)
、とともに、
三枚振袖
(
みつふりそで
)
、
絲櫻
(
いとざくら
)
の
名木
(
めいぼく
)
と、
稱
(
とな
)
へられたさうである。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
阿蘇
(
あそ
)
の
火山灰
(
かざんばひ
)
はこの
地方
(
ちほう
)
で『よな』と
稱
(
とな
)
へられてゐるが、
被害
(
ひがい
)
は
單
(
たん
)
に
阿蘇
(
あそ
)
のみに
止
(
とゞ
)
まらずして、
大分縣
(
おほいたけん
)
にまでも
及
(
およ
)
ぶことがある。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
次
(
つ
)
ぎに
富山縣
(
とやまけん
)
高岡市
(
たかをかし
)
末廣町
(
すゑひろちよう
)
にある
七本杉
(
しちほんすぎ
)
は、
地上
(
ちじよう
)
五尺
(
ごしやく
)
のところで
幹廻
(
みきまは
)
り
六十六尺
(
ろくじゆうろくしやく
)
、
木
(
き
)
の
高
(
たか
)
さ
二十餘間
(
にじゆうよけん
)
、
樹齡
(
じゆれい
)
は
一千年
(
いつせんねん
)
と
稱
(
とな
)
へられてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
▼ もっと見る
宇宙人生のかくれたる意義を掻き起すと
稱
(
とな
)
へながら、油乾ける
火盞
(
ほざら
)
に暗黒の
燈火
(
ともしび
)
を點ずるが如き痴態を執るものではなかつた。
新しき声
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
自分が自分の崇敬する明治大正の一大藝術家泉鏡花先生の作中の人物の姓名を無斷借用して水上瀧太郎と
稱
(
とな
)
へたのは、別段深い意味はない。
貝殻追放:007 愚者の鼻息
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「だがな八、——若い娘の檢屍は罪が深いぜ——ことにお前なんか獨り者だから目の毒だ。眼をつぶつて有難い念佛でも
稱
(
とな
)
へて居るが宜い」
銭形平次捕物控:187 二人娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は何かぶつ/\
罵
(
のゝし
)
つてゐたらしいが、私にはわからなかつた。がとにかく
咒文
(
じゆもん
)
のやうなものを
稱
(
とな
)
へてゐたので、直ぐには返辭をしなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
近頃
(
ちかごろ
)
は
石匕
(
いしさじ
)
の名行はるる樣に成りしが、是とても决して
好
(
よ
)
き
稱
(
とな
)
へには非ざるなり。イースタアアイランド土人及びエスキモーは
現
(
げん
)
に
此石器
(
このせきき
)
を有す。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
寐屋
(
ねや
)
の
燈火
(
ともしひ
)
またヽく
影
(
かげ
)
もあはれ
淋
(
さび
)
しや
丁字頭
(
ちやうじがしら
)
の、
花
(
はな
)
と
呼
(
よ
)
ばれし
香山家
(
かやまけ
)
の
姫
(
ひめ
)
、
今
(
いま
)
の
子爵
(
ししやく
)
と
同
(
おな
)
じ
腹
(
はら
)
に、
双玉
(
さうぎよく
)
の
稱
(
とな
)
へは
美色
(
びしよく
)
に
勝
(
かち
)
を
占
(
し
)
めしが、さりとて
兄君
(
あにぎみ
)
に
席
(
せき
)
を
越
(
こ
)
えず
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夏と旅とがよく結び付けられて
稱
(
とな
)
へらるゝ樣になつたが、私は夏の旅は嫌ひである。
樹木とその葉:05 夏を愛する言葉
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
さうして、この
二
(
ふた
)
つながら、
竝
(
なら
)
んで
行
(
おこな
)
はれてゐました。その
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
が、
今日
(
こんにち
)
でも、
社々
(
やしろ/\
)
の
神主
(
かんぬし
)
さんたちの
稱
(
とな
)
へる、
祝詞
(
のりと
)
なのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
蓮根
(
はす
)
、
蓮根
(
はす
)
とは
言
(
い
)
はず、
蓮根
(
れんこん
)
とばかり
稱
(
とな
)
ふ、
味
(
あぢ
)
よし、
柔
(
やはら
)
かにして
東京
(
とうきやう
)
の
所謂
(
いはゆる
)
餅蓮根
(
もちばす
)
なり。
郊外
(
かうぐわい
)
は
南北
(
なんぼく
)
凡
(
およ
)
そ
皆
(
みな
)
蓮池
(
はすいけ
)
にて、
花
(
はな
)
開
(
ひら
)
く
時
(
とき
)
、
紅々
(
こう/\
)
白々
(
はく/\
)
。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そはかしこにては、我等の
所有
(
もちもの
)
と
稱
(
とな
)
ふる者愈〻多ければ、
各自
(
おの/\
)
の
享
(
う
)
くる
幸
(
さいはひ
)
愈〻多く、かの僧院に燃ゆる愛亦愈〻多ければなり。 五五—五七
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「惡い事をしたには相違ないが、可哀想だよ。——
手前
(
てめえ
)
も繩をかけた
因縁
(
いんねん
)
があるから、思ひ出したら念佛でも
稱
(
とな
)
へてやれ」
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
例
(
たと
)
へば
阿蘇山
(
あそざん
)
の
活動
(
かつどう
)
の
中心
(
ちゆうしん
)
たる
中岳
(
なかだけ
)
は
南北
(
なんぼく
)
に
長
(
なが
)
い
噴火口
(
ふんかこう
)
を
有
(
ゆう
)
し、
通常
(
つうじよう
)
熱湯
(
ねつとう
)
を
湛
(
たゝ
)
へてゐるが、これが
數箇
(
すうこ
)
に
區分
(
くぶん
)
せられてゐるので
北
(
きた
)
の
池
(
いけ
)
を
阿蘇
(
あそ
)
の
開祖
(
かいそ
)
と
稱
(
とな
)
へられてゐる
建磐龍命
(
たけいはたつのみこと
)
の
靈場
(
れいじよう
)
とし、
中
(
なか
)
の
池
(
いけ
)
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
通
(
とほ
)
り
拔
(
ぬ
)
ければ
木犀
(
もくせい
)
の
薫
(
かをり
)
高
(
たか
)
き
横町
(
よこちやう
)
なり。これより
白山
(
はくさん
)
の
裏
(
うら
)
に
出
(
い
)
でて、
天外君
(
てんぐわいくん
)
の
竹垣
(
たけがき
)
の
前
(
まへ
)
に
至
(
いた
)
るまでは
我々
(
われ/\
)
之
(
これ
)
を
間道
(
かんだう
)
と
稱
(
とな
)
へて、
夜
(
よる
)
は
犬
(
いぬ
)
の
吠
(
ほ
)
ゆる
難處
(
なんしよ
)
なり。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
かの一の聲の
稱
(
とな
)
へし名はかれらみな我と等しくえたるものなればかれら我をあがむ、またしかするは善し 九一—九三
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「あつしもそれに氣が付いて、いきなり飛込みましたよ。すると、大時代の婆アが一人、念佛を
稱
(
とな
)
へ乍ら商賣物の
姫糊
(
ひめのり
)
を拵へてゐるぢやありませんか」
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ですから、
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
全體
(
ぜんたい
)
が、
元
(
もと
)
は
命令
(
めいれい
)
の
意味
(
いみ
)
を
持
(
も
)
つてゐました。その
長
(
なが
)
い
命令
(
めいれい
)
の
言葉
(
ことば
)
のうちに、それを
押
(
お
)
しつめたものが
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
たことは、
既
(
すで
)
に
申
(
まを
)
しました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
其頃
(
そのころ
)
、
風
(
ふう
)
をなして
行
(
おこな
)
はれた
試驗
(
しけん
)
間際
(
まぎは
)
に
徹夜
(
てつや
)
の
勉強
(
べんきやう
)
、
終夜
(
しうや
)
と
稱
(
とな
)
へて、
氣
(
き
)
の
合
(
あ
)
つた
同志
(
どうし
)
が
夜
(
よ
)
あかしに
演習
(
おさらひ
)
をする、なまけものの
節季仕事
(
せつきしごと
)
と
云
(
い
)
ふのである。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
稱
(
とな
)
へる人達も、それに何んの意味があるか、何んの功徳があるのかも知らず、母親とか乳母から口移しに教へられたのを、そのまゝ傳へるだけで御座います。
銭形平次捕物控:135 火の呪ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あゝ汝はアゴッビオの
譽
(
ほまれ
)
、
巴里
(
パリージ
)
にて
色彩
(
しきさい
)
と
稱
(
とな
)
へらるゝ
技
(
わざ
)
の譽なるオデリジならずや。 七九—八一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
京傳
(
きやうでん
)
の
志羅川夜船
(
しらかはよふね
)
に、
素見山
(
すけんざん
)
の
手
(
て
)
の(きふう)と
稱
(
とな
)
へて、
息子
(
むすこ
)
も
何
(
なん
)
ぞうたはつせえ、と
犬
(
いぬ
)
のくそをまたいで
先
(
さき
)
へ
立
(
た
)
つ
男
(
をとこ
)
がゐる。——(きふう)は
名
(
な
)
だ。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
念佛一つ
稱
(
とな
)
へるでも、拜むでもありませんが、中年男の眼からは、大粒の涙がボロボロとこぼれます。
銭形平次捕物控:143 仏喜三郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八千八谷
(
はつせんやたに
)
を
流
(
なが
)
るゝ、
圓山川
(
まるやまがは
)
とともに、
八千八聲
(
はつせんやこゑ
)
と
稱
(
とな
)
ふる
杜鵑
(
ほとゝぎす
)
は、ともに
此地
(
このち
)
の
名物
(
めいぶつ
)
である。それも
昨夜
(
さくや
)
の
按摩
(
あんま
)
が
話
(
はな
)
した。
其時
(
そのとき
)
、
口
(
くち
)
で
眞似
(
まね
)
たのが
此
(
これ
)
である。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
締めきつて
蚊帳
(
かや
)
を吊つて線香を焚いてお念佛ばかり
稱
(
とな
)
へてゐたんですもの。人なんか殺すどころか、物を言ふ力もなく弟子達を追つ拂つて、死んだやうになつてゐました
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
人
(
ひと
)
も
知
(
し
)
つた……
此
(
こ
)
の
隧道
(
トンネル
)
は
以
(
もつ
)
ての
外
(
ほか
)
鎖
(
チエイン
)
がある。
普通
(
ふつう
)
我國
(
わがくに
)
第
(
だい
)
一と
稱
(
とな
)
へて、(
代天工
(
てんこうにかはる
)
)と
銘打
(
めいう
)
つたと
聞
(
き
)
く、
甲州
(
かふしう
)
笹子
(
さゝご
)
の
隧道
(
トンネル
)
より、
寧
(
むし
)
ろ
此
(
こ
)
の
方
(
はう
)
が
長
(
なが
)
いかも
知
(
し
)
れぬ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
平次の聲に驚いて多勢の者が飛込んで來ましたが、死んで行く娘の命をどうする事も出來ません。平次は少し引き下がつたまま、
兩掌
(
りやうて
)
を合せて靜かに/\念佛を
稱
(
とな
)
へて居りました。
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
兩側
(
りやうがは
)
に
大藪
(
おほやぶ
)
があるから、
俗
(
ぞく
)
に
暗
(
くら
)
がり
坂
(
ざか
)
と
稱
(
とな
)
へる
位
(
ぐらゐ
)
、
竹
(
たけ
)
の
葉
(
は
)
の
空
(
そら
)
を
鎖
(
とざ
)
して
眞暗
(
まつくら
)
な
中
(
なか
)
から、
烏瓜
(
からすうり
)
の
花
(
はな
)
が
一面
(
いちめん
)
に、
白
(
しろ
)
い
星
(
ほし
)
のやうな
瓣
(
はなびら
)
を
吐
(
は
)
いて、
東雲
(
しのゝめ
)
の
色
(
いろ
)
が
颯
(
さつ
)
と
射
(
さ
)
す。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「でも、あの女は可哀想でしたよ。一寸燒跡に寄つて、念佛でも
稱
(
とな
)
へて行きませうか」
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
茲
(
こゝ
)
に
又
(
また
)
きいちやんと
稱
(
とな
)
へて、もと、
其處
(
そこ
)
の
内
(
うち
)
で
内藝妓
(
うちげいしや
)
をして
居
(
ゐ
)
たのがある。
今
(
いま
)
は
堅氣
(
かたぎ
)
で、
手傳
(
てつだ
)
ひに
來
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
る。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「馬鹿ツ、死ねば佛樣だ。念佛の一つも
稱
(
とな
)
へて、その顏と裾のあたりを隱してやれ」
銭形平次捕物控:182 尼が紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其
(
その
)
川
(
かは
)
幅
(
はゞ
)
最
(
もつと
)
も
廣
(
ひろ
)
く、
町
(
まち
)
に
最
(
もつと
)
も
近
(
ちか
)
く、
野
(
の
)
の
稍
(
やゝ
)
狹
(
せま
)
き
處
(
ところ
)
を
郷
(
がう
)
屋敷田畝
(
やしきたんぼ
)
と
稱
(
とな
)
へて、
雲雀
(
ひばり
)
の
巣獵
(
すあさり
)
、
野草
(
のぐさ
)
摘
(
つみ
)
に
妙
(
めう
)
なり。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「申松爺さんそれとは知らないから、念佛を
稱
(
とな
)
へたり、魚の頭を撫でたり、心のたけをかき
口説
(
くど
)
き乍ら、お鮒樣に獻上する氣で、大一番の獲物を持つて來るから可愛らしいぢやありませんか」
銭形平次捕物控:262 綾の鼓
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あとで
聞
(
き
)
くと、
此
(
こ
)
の
夜汽車
(
よぎしや
)
が、
箱根
(
はこね
)
の
隧道
(
トンネル
)
を
潛
(
くゞ
)
つて
鐵橋
(
てつけう
)
を
渡
(
わた
)
る
刻限
(
こくげん
)
には、
内
(
うち
)
に
留守
(
るす
)
をした
女中
(
ぢよちう
)
が、
女主人
(
をんなしゆじん
)
のためにお
題目
(
だいもく
)
を
稱
(
とな
)
へると
言
(
い
)
ふ
約束
(
やくそく
)
だつたのださうである。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何んて口をきくんだ。佛樣を見たら、念佛の一つも
稱
(
とな
)
へて來い、馬鹿」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
よゝつツと、
宙外君
(
ちうぐわいくん
)
が
堪
(
た
)
まらず
奇聲
(
きせい
)
と
云
(
い
)
ふのを
上
(
あ
)
げるに
連
(
つ
)
れて、
一同
(
いちどう
)
が、……おめでたうと
稱
(
とな
)
へた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
作松は念佛を
稱
(
とな
)
へ
乍
(
なが
)
ら、百合の死骸の首に繩を卷いて見せるのでした。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
以來
(
いらい
)
、
百家
(
ひやくか
)
の
書
(
しよ
)
を
讀
(
よ
)
んで、
哲學
(
てつがく
)
を
修
(
しう
)
する、と
稱
(
とな
)
へて、
別業
(
べつげふ
)
に
居續
(
ゐつゞ
)
けして、
窓
(
まど
)
を
閉
(
と
)
ぢて、
垣
(
かき
)
を
開
(
ひら
)
いた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
稱
(
とな
)
へても、こいつだけは極樂へ行けねえ人間だ
銭形平次捕物控:317 女辻斬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鉢肴
(
はちざかな
)
また
洗
(
あらひ
)
と
稱
(
とな
)
へ、
縁日
(
えんにち
)
の
金魚
(
きんぎよ
)
を
丼
(
どんぶり
)
に
浮
(
う
)
かせて——(
氷
(
こほり
)
を
添
(
そ
)
へてもいゝ)——
後
(
のち
)
にひきものに
持
(
も
)
たせて
歸
(
かへ
)
す、
殆
(
ほとん
)
ど
籠城
(
ろうじやう
)
に
馬
(
うま
)
を
洗
(
あら
)
ふ
傳説
(
でんせつ
)
の
如
(
ごと
)
き、
凄
(
すご
)
い
寸法
(
すんぱふ
)
があると
仄聞
(
そくぶん
)
した。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「さあ、あと一本だ。念佛でも
稱
(
とな
)
へろ」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……
新坂
(
しんざか
)
とか、
見附
(
みつけ
)
の
坂
(
さか
)
とか、
勝手
(
かつて
)
に
稱
(
とな
)
へて
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はせるが、
大
(
おほ
)
きな
新
(
あたら
)
しい
坂
(
さか
)
である。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
老公
(
らうこう
)
重
(
かさ
)
ねて、「これより
後
(
のち
)
は
汝等
(
なんぢら
)
一同
(
いちどう
)
杢
(
もく
)
に
從
(
したが
)
ひ
渠
(
かれ
)
が
言
(
げん
)
に
背
(
そむ
)
くこと
勿
(
なか
)
れ、
此儀
(
このぎ
)
しかと
心得
(
こゝろえ
)
よ」と
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
命
(
めい
)
なれば、いづれも
心中
(
しんちう
)
には
不平
(
ふへい
)
ながら、
異議
(
いぎ
)
を
稱
(
とな
)
ふる
次第
(
しだい
)
にあらねば
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上丸
(
じやうまる
)
、
上々丸
(
じやう/\まる
)
など
稱
(
とな
)
へて
胡桃
(
くるみ
)
いつもあり。
一寸
(
ちよつと
)
煎
(
い
)
つて、
飴
(
あめ
)
にて
煮
(
に
)
る、これは
甘
(
うま
)
い。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
頃日
(
このごろ
)
聞
(
き
)
く——
當時
(
たうじ
)
、
唯一
(
ゆいつ
)
の
交通機關
(
かうつうきくわん
)
、
江戸
(
えど
)
三度
(
さんど
)
と
稱
(
とな
)
へた
加賀藩
(
かがはん
)
の
飛脚
(
ひきやく
)
の
規定
(
さだめ
)
は、
高岡
(
たかをか
)
、
富山
(
とやま
)
、
泊
(
とまり
)
、
親不知
(
おやしらず
)
、
五智
(
ごち
)
、
高田
(
たかだ
)
、
長野
(
ながの
)
、
碓氷峠
(
うすひたうげ
)
を
越
(
こ
)
えて、
松井田
(
まつゐだ
)
、
高崎
(
たかさき
)
、
江戸
(
えど
)
の
板橋
(
いたばし
)
まで
下街道
(
しもかいだう
)
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
木槿
(
むくげ
)
、
木槿
(
はちす
)
にても
相
(
あひ
)
分
(
わか
)
らず、
木槿
(
もくで
)
なり。
山
(
やま
)
の
芋
(
いも
)
と
自然生
(
じねんじやう
)
を、
分
(
わ
)
けて
別々
(
べつ/\
)
に
稱
(
とな
)
ふ。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
界隈
(
かいわい
)
の
貧民
(
ひんみん
)
の
兒
(
こ
)
で、つい
此
(
こ
)
の
茗荷谷
(
みやうがだに
)
の
上
(
うへ
)
に
在
(
あ
)
る、
補育院
(
ほいくゐん
)
と
稱
(
とな
)
へて
月謝
(
げつしや
)
を
取
(
と
)
らず、
時
(
とき
)
とすると、
讀本
(
とくほん
)
、
墨
(
すみ
)
の
類
(
るゐ
)
が
施
(
ほどこし
)
に
出
(
で
)
て、
其上
(
そのうへ
)
、
通學
(
つうがく
)
する
兒
(
こ
)
の、
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
暮
(
ぐら
)
しの
親達
(
おやたち
)
、
父親
(
ちゝおや
)
なり、
母親
(
はゝおや
)
なり
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
稱
部首:⽲
14画
“稱”を含む語句
名稱
稱呼
通稱
稱讃淨土經
稱譽
改稱
稱讃淨土佛攝受經
稱號
一人稱
辭稱
讚稱
譽稱
誇稱
總稱
其稱
稱讃
呼稱
稱物
古稱
稱名
...