“命令”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めいれい35.5%
いいつけ24.3%
いひつけ15.0%
いいつ11.2%
いひつ4.7%
いいつか1.9%
いふこと0.9%
おおせ0.9%
おふれ0.9%
おほせ0.9%
おほせごと0.9%
おほせつけ0.9%
さしづ0.9%
めい0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わしはその前刻さつきからなんとなくこの婦人をんな畏敬ゐけいねんしやうじてぜんあくか、みち命令めいれいされるやうに心得こゝろえたから、いはるゝままに草履ざうり穿いた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
併し其辺には彼の意に適った思わしい隠場所も無かったので、命令いいつけかない二本の脚を、無理に引擦ひきずってた歩き出した。
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
細君は其日は早速車夫の庫さんを使ひにして三鉢許り命令いひつけてやつて翌日からは何か一つづゝお手料理を拵へて十風の歸るのを待つことにした。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
狼狽ろうばいきょく逆上ぎゃくじょうしたようになっている音松を案内して、若侍は、かね命令いいつけられていたものらしく、ドンドン奥へ通って行く。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
時の警視総監は刑事中での腕利うできゝとして知られてゐたガストン・ワルゼエといふ男にこの宝石荒しの探偵を命令いひつけた。
幕府から普請奉行を命令いいつかったので、材料の木材を川に流して運び、それを陸へまた引き上げました。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
カピ長 さゝゝ、沒分曉漢わからんをとこぢゃ。しか然樣さやうか? 其樣そのやうなことをすれば身爲みだめになるまい。……すれば、なんぢゃな、では乃公おれ命令いふことかぬ! はて、いまときぢゃ。
御身おみと同然に、愚僧御司配ごしはい命令おおせこうむり、京都と同じ日、づ/\同じ刻限に、江戸城へも事を試みる約束であつたれば、千住せんじゅ大橋おおはし、上野の森をひとのしに、濠端ほりばたの松まで飛んで出た。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ロレ いや、寛大くわんだいなお宣告いひわたし、一めいされいで、追放つゐはうにせいとの命令おほせぢゃ。
ヂュリ とゝさまの命令おほせごとそむいた不孝ふかうつみくやむことをならうたところに。(膝まづきて)かうして平伏ひれふしてとゝさまのゆるしへいと、あのロレンスどのがはれました。
どうぞ堪忍かんにんしてくだされ! これからは命令おほせつけきまする。
一生を斗量はかりにかけ尺度ものさしにはかり、これほどゝ限りある圖の中に、身は目に見えぬ繩につながれ、人の言葉を守り人の命令さしづに働き、功は後の世に殘る事もなく
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「は、御尤ごもっともでございますな」二人の刑事も同意見であった。千住警察署の警官達や法官や医者が来た頃には大方の目星や手筈まで武東氏の胸中には出来上がっていて命令めいを下すばかりになっていた。