“いひつけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
命令50.0%
吩咐25.0%
吩附12.5%
言付6.3%
云付3.1%
言附3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貴方あなた……そんなにせつなくつたつて、一寸ちよつと寢返ねがへどころですか、醫師せんせい命令いひつけで、身動みうごきさへりません。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
騷々さう/″\し過ぎます、グレイス。」とフェアファックス夫人は云つた。「吩咐いひつけを守るんですよ。」グレイスは、だまつてお辭儀して、這入つていつた。
祭りの夜は田町の姉のもとへ使を吩附いひつけられて、くるまで我家へ帰らざりければ、筆やの騒ぎは夢にも知らず、翌日あすになりて丑松文次その外の口よりこれこれであつたと伝へらるるに
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
我れは知らねど、さもあらばなんとせん。果敢はかなき楼閣を空中にえがく時、うるさしや我が名の呼声よびごえそでなにせよかにせよの言付いひつけに消されて、思ひこゝに絶ゆれば、うらみをあたりに寄せもやしたる。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
げ其上喜八が命乞いのちごひ首尾しゆびすまし申べし其間そのあひだ必ず/\御兩人とも短見はやまり給ふなと異見いけんをなし妻にも能々よく/\云付いひつけおき長屋の者を頼みて平兵衞は早々さう/\調度したくをなし下總しもふさの古河へぞおもむきける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あてがひてあそびに追遣おひやあとには娘おくま番頭ばんとうちう髮結かみゆひせい三郎ともに入込いりこみ下女のおひさお菊もおつね仕込しこまれ日毎に酒宴しゆえん相手あひてをなしたりしが或日おつねきん出して下男げなん云付いひつけさけさかな
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なにせよせよの言附いひつけされて、おもひこゝにゆればうらみをあたりにせもやしたる、勿躰もつたいなきつみこゝろよりなれど櫻町さくらまち殿とのといふおもかげなくばむねかゞみうつるものもあらじ、つみ我身わがみか、殿との
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)