“勿躰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もつたい86.7%
もったい13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしことへば御自分ごじぶんものにして言葉ことばてさせてくださる御思召おぼしめし有難ありがたうれしいおそろしい、あまりの勿躰もつたいなさになみだがこぼれる
うらむらさき (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
勿躰もつたいない、名僧智識めいそうちしきつたもの、と足代あじろわらいたゞいたゞがの、……それでは、お前様めえさまわしあとへござつて、坊主ばうずあはしつたものだんべい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
和助はさかずきを持った。それはそのときまで酒を待っていたことになにか意味があるとでも云いたそうな、かなり勿躰もったいぶった手つきであった。
追いついた夢 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
今更未練が出てお勢を捨るなどという事は勿躰もったいなくて出来ず、と言ッて叔母に詫言わびごとを言うも無念、あれもいやなりこれも厭なりで思案の糸筋がもつれ出し、肚のうちでは上を下へとゴッタ返えすが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)