言付いひつけ)” の例文
施して勇進いさみすゝんで御役宅やくたくへ歸り早速さつそく公用人二人を呼出よびいだし次右衞門に言付いひつけけるは其方是より芝八山へ參りあくこく越前役宅へ天一坊參候樣申聞べし必ずさとられるなと心付られ又三五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
我れは知らねど、さもあらばなんとせん。果敢はかなき楼閣を空中にえがく時、うるさしや我が名の呼声よびごえそでなにせよかにせよの言付いひつけに消されて、思ひこゝに絶ゆれば、うらみをあたりに寄せもやしたる。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あつらへなどするうち彼男もつゞいて入來り是も酒を言付いひつけしに程なく双方さうはうへ酒肴を持來もちきたりしかば後藤は手酌てしやくにて飮居たるに彼町人も大酒飮おほざけのみと見え大なる茶碗ちやわんにて引懸々々ひきかけ/\飮居るていに後藤は聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もちうらやましと譽めながら戸村をよびかの使者に大膳殿は今日御上御連歌れんがの御相手にて御座ござの間よりほかへ出席成難なりがたし同役山内伊賀亮非番ひばんなれば代りて御目に懸らんと御使者の間へ通すべしと言付いひつけられて此趣きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)