“言伝”のいろいろな読み方と例文
旧字:言傳
読み方割合
ことづて48.7%
ことづ28.6%
ことづけ11.7%
いいつた4.5%
ことづか3.2%
ことつて1.9%
いひつた1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大きい身体をゆすつて、いつも案内なしに入つて来る。張帥の言伝ことづてはみなこの老人が持つて来るのだ。新民屯に近い同郷人ださうだ。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
室子が此間じゅう、一寸ちょっと風邪をひいたと昨日言伝ことづけたのを口実に、蓑吉は早速母親にせがんで、見舞いに来さして貰ったのだった。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「皆さん、どうか、お引取り下さい。とんだ御迷惑でした。それから町役人にそう言って、ここへ来るように言伝ことづけをお願いします」
この一首の言伝いいつたえが面白いので選んで置いたが、地方に出張する中央官人と、地方官と、遊行女婦とを配した短篇のような趣があって面白い歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「御城下の盛り場に唐人小路とうじんこうじというところがある。そこで明日あしたから小屋びらきになる曲独楽きょくごま嵐粂吉あらしくめきちという太夫さんから言伝ことづかって来たんだが……」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は先日の取りかへしをする積りで心うれしく、イソ/\して居るところへ私の従妹いとこ二人からその言伝ことつてがあつて、あくる日の午過ひるすぎに遊びにくるといふことでした。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
同一おなしみづ医者いしやうち死絶しにたえた、さればかやうな美女びぢよ片田舎かたゐなかうまれたのもくにがはり、だいがはりの前兆ぜんちやうであらうと、土地とちのものは言伝いひつたへた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)