“死絶”の読み方と例文
読み方割合
しにた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同一おなしみづ医者いしやうち死絶しにたえた、さればかやうな美女びぢよ片田舎かたゐなかうまれたのもくにがはり、だいがはりの前兆ぜんちやうであらうと、土地とちのものは言伝いひつたへた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから十年ほど経つうちに、お杉の家は死絶しにたえてしまった。二人の名も大方忘れられてしまった。しかるに某日あるひのこと、樵夫きこりが山稼ぎに出かけると、の虎ヶ窟の中から白い煙の細くあがるのを見た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
二度目には右の肩よりげたるが、これにてもなお死絶しにたえずしてあるところへ、里人さとびとら驚きてせつけ倅をおさえ直に警察官をびてわたしたり。警官がまだ棒を持ちてある時代のことなり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)